icon fsr

文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科37巻2号

2009年02月発行

文献概要

連載 続・英語のツボ

(3)論文方程式

著者: 大坪宏

所属機関:

ページ範囲:P.203 - P.207

文献購入ページに移動
はじめに

 今回は,われわれ,臨床に携わっている医師が論文を書く上で,目的に応じてさまざまな書き方があるのではないか?という疑問に答えてみようと思います.このことは,英文論文のみならず,日本語の論文に関しても常に考えておくべきだと思い,以下に記してみます.

 医学部を卒業して,residentになり,そこでのsupervisorがよく論文を書く人だと,珍しい症例を経験した場合,症例報告というレポート形式の論文を書かせてくれます.その後大学院に入ると,学位論文をしたためなければなりませんから,当然まとまった症例なり,実験結果なりをまとめて英語論文にして受諾されねばなりません.その後助教,講師,准教授,教授と階段を上るために,論文の数とimpact factorの数値が問題になってきます.科研費を獲得してからの,論文による成果の発表も課せられてきます.また医師の本質的な使命は,さまざまな病気に悩んでいる患者のための診断と治療になんらかの貢献をすることであり,それを成し遂げるために論文を書くという目的もあると思います.

 このように,人により,また論文により書く目的は異なります.そこで,目的に応じたいろいろな種類の論文と,その書き分け方について,方程式なども用いてわかりやすく解説していきます.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?