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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科37巻2号

2009年02月発行

文献概要

海外留学記

Department of Neurosurgery, Johns Hopkins Hospital

著者: 小林一太1

所属機関: 1日本大学医学部脳神経外科・先端医学系応用システム神経科学

ページ範囲:P.211 - P.213

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 ボルチモアは人口約64万人のメリーランド州で最大,アメリカで第5番目の都市で,歴史的に古い街で国歌が作られた場所としても有名です.カトリック教徒が多く,アフリカン・アメリカンの比率も市内では圧倒的に高く(約70%),マイノリティに優しい街である反面,デトロイト,アトランタ等と並び,犯罪発生率ランキングの上位の常連という側面も持っています.ジョンズ・ホプキンス大学は1889年に病院が造られ,1893年に医学部が創立された,アメリカでは比較的歴史のある大学です.この病院は,USA Today誌が選ぶ病院ランキングで,2008年現在18年連続で全米No. 1に選ばれています.また脳神経外科の父と賞されるHarvey Cushingをはじめ,多くの著名な脳神経外科医が在籍していたところとしても有名で,手術室のある階の廊下には彼らの写真と業績について書かれたパネルが展示されており,この病院の脳神経外科の伝統と歴史の重みを感じることができます.

 私は,日本では片山教授のご指導のもと脳深部刺激療法(deep brain stimulation:DBS)を自らの専門領域としていました.そんな折り,片山教授からの勧めもあり,日本大学医学部の海外派遣研究員制度を利用し,Lenz教授のもとにポスドクとして留学することになりました.Lenz教授はDBSの多くの手術経験をお持ちで,特にDBS手術の際に脳深部から記録される神経活動記録(マイクロレコーディング)の分析における権威であり,以前から私自身もLenz教授のもとで勉強したいと考えていたのでこうした機会をいただけたことはとても幸運でした.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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