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読者からの手紙
第3回国際スポーツ脳振盪会議
著者: 荻野雅宏1
所属機関: 1獨協医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.810 - P.810
文献購入ページに移動今会議での注目すべき点として,前回のプラハ声明2)で提唱された重症度分類(単純型と複雑型)が廃止されたこと,小児(5~18歳)に対しての慎重な対応がより明確に記載されたこと,現場での判断基準となるスポーツ脳振盪評価ツール(Sport Concussion Assessment Tool:SCAT)2,5)が改訂されたこと,などが挙げられます.従来の神経学的スクリーニング(言語機能,眼球運動と瞳孔,上肢のBarré徴候,歩行)に代わって,姿勢安定性検査(バランステスト)と指鼻試験が取り入れられた一方,改訂SCAT2のみに頼った脳振盪の診断や復帰の判断は不可,とも明記されています.評価は個々に応じて総合的に行われるべき,という基本姿勢は変わりません.
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