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文献概要
追悼
半田 肇先生のご逝去を悼む
著者: 太田富雄12
所属機関: 1(財)大阪脳神経外科病院 2大阪医科大学
ページ範囲:P.919 - P.920
文献購入ページに移動 昨年(2008年)10月,盛岡での総会で,日本脳神経外科塾(Academia Neurochirurgica Japonica)発足記念講演会では,最高顧問として,一般市民に極めてわかりやすい「脳の話」をしていただきました.それから半年ほどですのに,幽明界を異にするとは,無常は世の常とは申せ,残念でなりません.総会の2カ月ほど前に,特別講演の依頼に先生のお宅にお邪魔し,いろいろ雑談をしました.その折,日本人にとって悟りとは何だろうというような話になったときに「もうこの年になると,死ぬことは何も怖いことではない」と仰いました.亡くなられる数日前にお見舞いに伺ったときの先生のお顔は,穏やかそのものでした.きっと悟りの境地に達しておられたのでしょう.
私が京都大学第一外科に入局した昭和32年(1957年)には,先生はフルブライト留学生として,アメリカでBucyおよびBailay両教授の薫陶を受けて帰国直後の新進気鋭の講師でした.当時,先生のお宅での輪読会では,脳神経外科学のABCから,日本脳神経外科黎明期における京都大学でのエピソードなど,われわれ若い医局員の血肉を湧き立たせるお話をしていただきました.
私が京都大学第一外科に入局した昭和32年(1957年)には,先生はフルブライト留学生として,アメリカでBucyおよびBailay両教授の薫陶を受けて帰国直後の新進気鋭の講師でした.当時,先生のお宅での輪読会では,脳神経外科学のABCから,日本脳神経外科黎明期における京都大学でのエピソードなど,われわれ若い医局員の血肉を湧き立たせるお話をしていただきました.
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