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報告記
第18回国際脳腫瘍カンファレンス(Asilomar 2010)報告記(2010年5月18~20日)
著者: 宮武伸一1
所属機関: 1大阪医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.958 - P.959
文献購入ページに移動 「第18回国際脳腫瘍カンファレンス」は,2010年5月18日から20日まで,北ドイツの保養地であるTravemundeでHumburg大学のWestphal教授を会長として開催された.副題として掲載している“Asilomar”は,1975年に米国サンフランシスコ郊外の保養地Asilomarで,脳腫瘍の研究者が一同に集まり,早朝から深夜にわたり,1カ所で缶詰になりながら,最新の知見の発表とfrankなdiscussionを闘わせたカンファレンスに由来するものである.その後時を重ね,ほぼ2年に一度,米国,日本,ヨーロッパで交互に開催されている.写真1に示すように,出席者はノータイで,気楽に参加している様子がわかっていただけると思う.このスタイルが日光脳腫瘍カンファレンスを経て,日本脳腫瘍学会に引き継がれるのである.
今回の演題数は151題であり,日本からは33題の発表がなされた.雰囲気はカジュアルであるが,内容は先進的であり,講演を拝聴していて,期待を裏切られることはない.今年の発表のkey wordsは3つ.“IDH1”,“stem cell”,“hypoxia”であった.前2者はまさに「生き馬の目を抜く」競争がなされており,updateな発表が相次いだが,小生の語学力,勉強不足のため,いささか消化不良であった.個人的には,現在放射線壊死の病態と治療に関して研究を進めていることもあり,“hypoxia”の演題が非常に興味深かった.
今回の演題数は151題であり,日本からは33題の発表がなされた.雰囲気はカジュアルであるが,内容は先進的であり,講演を拝聴していて,期待を裏切られることはない.今年の発表のkey wordsは3つ.“IDH1”,“stem cell”,“hypoxia”であった.前2者はまさに「生き馬の目を抜く」競争がなされており,updateな発表が相次いだが,小生の語学力,勉強不足のため,いささか消化不良であった.個人的には,現在放射線壊死の病態と治療に関して研究を進めていることもあり,“hypoxia”の演題が非常に興味深かった.
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