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『プロメテウス解剖学アトラス 頭部/神経解剖』―坂井 建雄,河田 光博●監訳 フリーアクセス
著者: 濱口豊太1
所属機関: 1埼玉県立大・作業療法学
ページ範囲:P.538 - P.538
文献購入ページに移動「全体から局所へ」「単純から複雑へ」「1つの器官から臓器間の機能的関連へ」,本書のシリーズは一貫していくつかの段階に分けて解剖している.最初に頭蓋左側面を示し,左側面から見た骨の範囲や境界を識別して局所の構造理解へと誘う.全体から局所への流れだ.頭蓋骨構造の次は表情筋が概観され,そこに血管,神経,結合組織などの位置関係と機能が解説される.脳神経の序盤までの図は立体的かつ色で識別された肉眼解剖図であるが,それ以降,単純平面図と立体構成図とを使い分けている.これは単純から複雑な構造の理解を読者にもたらす手法であろう.脳幹の神経核や末梢神経節の局在と神経走行,あるいは,視覚・聴覚・前庭覚などの知覚器の構造と機能を読者に理解させるために,この手法は効果的だ.
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