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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科38巻7号

2010年07月発行

文献概要

コラム:医事法の扉

第51回 「未破裂脳動脈瘤」

著者: 福永篤志1 河瀬斌2

所属機関: 1国家公務員共済組合連合会立川病院脳神経外科 2慶應義塾大学医学部脳神経外科

ページ範囲:P.682 - P.682

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 今回から各論としまして,脳神経外科領域の疾患ごとに判例を検討していきたいと思います.

 未破裂脳動脈瘤は,術前は無症状の場合が多いため,術後に何か問題があると,手術が悪影響を与えたと疑われ,紛争化しやすい傾向があります.とはいえ,破裂する危険を考えると,手術を勧めたほうがよい場合もあります.そのバランスが難しく,脳神経外科医にとって,最も注意しなければならない疾患の1つであるといえるでしょう.平成元年からの医療過誤訴訟をみると,未破裂脳動脈瘤の事例は,平成12年から提訴され始め,患者側のさまざまな主張のうち,医療側の「手術・検査手技の過失」や「説明義務違反」などが裁判所に認定されやすいことがわかっています1)

参考文献

1)福永篤志,古川俊治,大平貴之,河瀬 斌:脳動脈瘤治療に関する医療過誤訴訟.No Shinkei Geka 35:193-200, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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