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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科38巻8号

2010年08月発行

文献概要

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編集後記

著者: 佐々木富男

所属機関:

ページ範囲:P.782 - P.782

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 本号には,私の個人的興味をひく論文が数編掲載されており興味深く拝読した.扉に掲載された「日本発世界へ─医療機器の開発」は,渡辺英寿先生の数々の苦労と,その苦労が報われた喜びが素直に表現されており,渡辺先生に敬意を表したい.総説「頭部爆傷の特徴」は,大変勉強になった.国際的テロ攻撃のみならず繁華街の飲食店などでの爆発など,私はニュースで見聞きするだけで幸い遭遇することはなかったが,一般的知識は備えておかなければならず,その点で大いに役立った.ピップエレキバンの磁場が圧可変式シャントバルブに与える影響について検討した中嶋浩二先生の論文も興味をひかれた.まず,着眼点とその発想に驚かされた.結論は,圧可変部直上に磁石が位置する場合を除いて,バルブ開放圧設定に影響を及ぼす可能性は極めて低いというもので一安心した.連載「臨床神経心理学入門」第3回の「中毒性疾患と高次脳機能障害」も,曖昧となっている知識の整理に役立つものであった.海外留学記は,東京大学の後輩(サッカー部の後輩でもある)が書いたものであり,元気にやっているのかどうか心配しつつ読ませてもらったが,世界で活躍することを目標に頑張っている様子がうかがえ,安堵するとともにその若さを羨ましく思った.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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