icon fsr

文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科4巻10号

1976年10月発行

文献概要

研究

Cervical Spondylosisと頸椎脊椎管前後径について(その2)

著者: 佐藤正治1 都留美都雄1

所属機関: 1北海道大学脳神経外科

ページ範囲:P.971 - P.977

文献購入ページに移動
 symptomatic cervical spondylosis 96例について頸椎管前後径をレ線的に測定し,myelopathyの有無,manometric Queckenstedts's testにおけるくも膜下腔の閉塞の有無によって比較検討した.
 1)BoijsenおよびBurrowsの方法にしたがうAPD(Fig. 1-a)が15mm以下では椎体後縁中央のbony spurやdisc herniaによりmyelopathyとくも膜下腔閉塞の可能性が生じ,12mm以下では両者はほぼ必発する.
 2)myelogramから測定したTPD(Fig. 1-b)は11mm以下でmyelopathyの10mm以下でくも膜下腔閉塞の可能性が生じ,8mm以下ではmyelopathyは必発する.
 3)APDが15mm以下の狭い頸椎管では3mm以上のbony spurやdisc herniaが椎管腔中央部に突出するとmyelopathyおよびくも膜下腔閉塞をきたす可能性がある.
 4)myelopathyを呈するもののうちmanometric Queckenstedt's testにてくも膜下腔の閉塞がみられるものはより強い脊髄への圧迫が認められmanometric Queckenstedt's testはcervical spondylosisの手術適応の決定のよい指標となる.
 本論文は,昭和49年度,昭和50年度,文部省科学研究費補助金(一般研究C)による研究の一部である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?