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手術手技
頬骨骨折の手術
著者: 大野恒男1
所属機関: 1関東労災病院脳神経外科
ページ範囲:P.1039 - P.1044
文献購入ページに移動顔面外傷—特に顔面骨々折のreconstruction—の治療は,本来ならば形成外科医が,あるいは眼科,耳鼻咽喉科,口腔外科の医師の協力の下に行われるべきである.しかし本邦では.未だ脳神経外科医が頭部外傷の治療と共に何らかの処置を行わなくてはならない場合も少なくないであろう.顔面外傷のうちでは頬骨々折の整復術は比較的容易な部類に入るとは言え,Kazanjian & Converse1)のSurgical Treatment of Facial Injuriesではzygomatic fractureの章のみで実に20頁を費やしているのであって,筆者にはそれらのすべてについて述べるだけの経験はない.
そこで,我々Neurosurgeonでも何とか処理できるもの,さらに眼科や耳鼻科の協力を得ればより望ましいであろうと思われる程度の整復手術について記して責を果たすこととする.
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