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To treat or not to treat
著者: 松本悟1
所属機関: 1神戸大学脳神経外科
ページ範囲:P.105 - P.106
文献購入ページに移動診断技術や,治療手技の改良進歩がいかにつづいても,治療の可否についての判断に迷う経験は,脳外科医である限り,だれしも持っているであろう.「それは,脳外科医個人の治療に対するphylosophy, policyで決定されるべきだ」と言ってしまえばその通りである.内外の脳外科医にお聞きすると,一人一人の経験と信念にもとづいたpolicyが返ってくる.「生きとし生きる者すべて可能なかぎり治療をほどこし,1分1秒たりとも生命を永らえるべきだ」との理想論の実践から,「遷延性昏睡をふくめ,精神神経機能の一定限度以上の脱落があれば,治療の対象とすべきでない」との現実的解決法まで,いろいろである.
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