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研究
下垂体およびその近傍腫瘍の内分泌学的検討(第3報)—Prolactin分泌性嫌色素性下垂体腺腫について
著者: 魚住徹1 森信太郎1 渡部優2 滝本昇2 最上平太郎2 大西利夫3 橋本琢磨3 宮井潔3 熊原雄一3
所属機関: 1広島大学脳神経外科 2大阪大学脳神経外科 3大阪大学中央臨床検査科
ページ範囲:P.143 - P.148
文献購入ページに移動下垂体ホルモンのうちprolactin1)は人では催乳ホルモンとして知られ,その分泌機構が主にprolactin inhibiting factorによって調節されていると言われている.下垂体腫瘍にprolaetinが分泌せられているらしいことは,例えば,acromegalyの患者にgalactorrheaのあることから想像されてきた.acromegalyや巨人症等hormone過剰分泌症状のない下垂体腺腫において,稀れにgalactorrheaのあることが報告2,3,4)されているが,いわゆる臨床的に日常最も遭遇することの多いchromophobe adenomaの患者におけるprolactin分泌の実態は全く明らかにされていない.
本報告は我々が遭遇した25例のchromophohe adenomaについてprolactin分泌の実態を明らかにしたものである.
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