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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科4巻2号

1976年02月発行

文献概要

症例

髄膜炎をくりかえした特発性髄液耳漏の1治験例

著者: 橋本卓雄12 間中信也1 名和田宏1

所属機関: 1東京都立荏原病院脳神経外科 2現籍:東京慈恵会医科人学脳神経外科

ページ範囲:P.197 - P.201

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Ⅰ.はじめに
 髄液耳漏は頭蓋底骨折の結果で生じるものが大部分である.その他,脳神経外科領域では聴神経腫瘍の術後に,耳鼻科領域ではstapectomyを施行した後に一過性の髄液耳漏が経験されるが,そのほとんどは自然治癒する.中耳,およびその附近の腫瘍や感染などにより側頭骨にerosionが生じ,髄液耳漏が惹起されることもある.
 これらの疾患に起因しない,いわゆる特発性髄液耳漏は,文献的には,1897年Escatによりはじめて報告されているが6),その後も15例の報告例をみるにすぎず,また本邦での報告例は著者の渉猟しえた範囲では類似例がなく,きわめてまれな疾患である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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