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症例
妊娠後期に発症した脊髄動静脈奇形
著者: 真鍋武聰1 菊池晴彦1 古瀬清次1 唐沢淳1 榊寿右1 吉田泰二1 大西英之1 松田功1
所属機関: 1北野病院脳神経外科
ページ範囲:P.271 - P.276
文献購入ページに移動脊髄動静脈奇形(以下spinal cord AVMと略す)の発症形態は,apoplectic type,progressive type,intermittent typeがあり,それぞれ出血,圧迫,steal現象による虚血に起因すると言われている12).なかでも,妊娠期発症のspinal cord AVM3,6,8,9)はその特徴的な臨床像より,少数例の報告ではあるが発症機序に関し注目され議論の対象にされてきた.
最近我々は,妊娠末期に脊髄横断症状をもって発症したspinal cord AVMを経験し,microsurgicalに全剔する機会を得た.本例の場合,妊娠という特殊状況下にあるため治療面で困難な事も多い.
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