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総説
中枢神経系の感染症
著者: 坂田一記1 山田弘1
所属機関: 1岐阜大学第2外科
ページ範囲:P.419 - P.429
文献購入ページに移動Ⅰ.はじめに
最近のめざましい抗生剤の発達にもかかわらず,なお耐性菌感染,opportunistic infectionなど難問題が存続していることは周知のごとくであり,中枢神経系感染の場合は,血液脳関門などの存在がさらに問題をむずかしくする要因となっている.ところで中枢神経系の感染症といえば,頭蓋腔内および脊椎管内の感染症を包含するが,ここでは後者についてはふれないこととし,前者のうち,「外科的治療の対象となるもの」および「外科的治療の結果としての感染」という観点から,脳膿瘍,硬膜下膿瘍,感染性水頭症および異物留置に伴う頭蓋内感染の4主題に限定して記述することとしたい.
最近のめざましい抗生剤の発達にもかかわらず,なお耐性菌感染,opportunistic infectionなど難問題が存続していることは周知のごとくであり,中枢神経系感染の場合は,血液脳関門などの存在がさらに問題をむずかしくする要因となっている.ところで中枢神経系の感染症といえば,頭蓋腔内および脊椎管内の感染症を包含するが,ここでは後者についてはふれないこととし,前者のうち,「外科的治療の対象となるもの」および「外科的治療の結果としての感染」という観点から,脳膿瘍,硬膜下膿瘍,感染性水頭症および異物留置に伴う頭蓋内感染の4主題に限定して記述することとしたい.
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