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研究
脳底動脈血流に関する実験的研究
著者: 島健1 石川進1 佐々木潮1 宮崎正毅1 日比野弘道1 桑原敏1 魚住徹1
所属機関: 1広島大学脳神経外科
ページ範囲:P.451 - P.457
文献購入ページに移動脳の内頸動脈領域,すなわちWillis輪の前半部に属する脳血行動態については,これまでに多くの事実が解明されてきた.しかし,椎骨・脳底動脈領域に関してはその血流測定が困難なことなどから,未だ不明の点が少なくない.一方,臨床面ではmicrosurgeryの進歩,普及につれて後頭蓋窩の動脈瘤,動静脈奇形に対しても積極的に手術療法が行われるようになり,脳底動脈を直接手術野に露出することが珍らしくなくなってくるとともに,椎骨・脳底動脈系の血行動態の研究の必要性が益々高まってきた,この論文ではイヌの脳底動脈血流量を直接電磁流量計で測定しながら,頭蓋内外の諸動脈の閉塞の影響,血中CO2分圧の副行循環に及ぼす効果,reactive hyperemia, subclavian steal現象などについて検討を加え,脳底動脈の血行動態を解明する上の一助としたい.
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