文献詳細
文献概要
症例
Meckel腔より発生したparatrigeminal epidermoidの1例
著者: 宮坂佳男1 森井誠二1 橘滋国1 斉藤武志1 大和田隆1
所属機関: 1北里大学脳神経外科
ページ範囲:P.483 - P.488
文献購入ページに移動頭蓋内epidermoidは,頭蓋内腫瘍の0.6-2.5%4)を占めるまれな腫瘍とされ,本邦では,牧(1964)12).石森(1967)6),落合(1972)19),らの報告が散見されるにすぎない.本腫瘍の好発部位は小脳橋角部,旁鞍部であるが4,11),我々はMeckel腔より発生したいわゆるparatrigeminal area3)のepiderlnoidを経験した.このような報告例は文献上きわめてまれで,臨床的には他のpartitrigeminal tumorsとの鑑別がしばしば困難であり1,6,22),またtrigeminal neuralgia,atypical facial painとしてその診断,手術時期を失することが多い5,6).したがって自験例を中心に文献的考察を加え,その臨床症状,鑑別診断を中心に述べ,いくばくかの早期診断のために供したい.
掲載誌情報