文献詳細
文献概要
研究
遷延性昏睡患者におけるtriphasic fiow patternの検討—133Xe局所脳血流量および131I-MAA脳短絡血流量の測定
著者: 馬場元毅1 竹山英二1 吉田滋1 上野一朗1 神保実1 喜多村孝一1
所属機関: 1東京女子医科大学脳神経センター脳神経外科
ページ範囲:P.663 - P.671
文献購入ページに移動今回,我々は遷延性昏睡患者の局所脳血流量測定に際して,前述の脳実質内動静脈短絡機能の充進を思わせる症例に三相性の血流パターン(triphasic flow pattern)を認めた.このtriphasic flow patternは1972年,Kasoffらが133Xe clearance法を用いて小児重症頭部外傷患者の局所脳血流量を測定した際,脳損傷部,またはその周辺部の灰白質の虚血に由来し,組織を灌流することのない血流を反映するものとして報告している9).そこで我々は,このtriphasic flow patternの成因,短絡血流との相関について検討し,あわせて若干の文献的考察を加えた.
掲載誌情報