icon fsr

文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科4巻7号

1976年07月発行

文献概要

研究

開頭手術において脳血管写像上の頭蓋内天幕上病巣位置を患者頭皮上へあてはめる方法

著者: 宮崎雄二1

所属機関: 1札幌医科大学脳神経外科

ページ範囲:P.673 - P.678

文献購入ページに移動
 頭蓋内天幕上疾病に対する手術にあたっては個々の症例の病巣にまさしく適応した位置と範囲にわたる頭蓋骨窓を作製することがきわめて重要であり,このことが手術の成否に関与することさえある.しかして頭蓋骨窓の大きさは手術目的とする病巣の大小の他,病巣が表在性であるか深在性であるか,手術のスケール,周辺脳組織の浮腫程度,肉眼的手術であるか顕微鏡下手術であるかなどによって異なるが,どのような場合にも頭蓋骨窓を作製すべき位置は手術目的病巣の正確な位置とひろがりを諸検査資料から推定することによって決定される.
 頭蓋内天幕上病巣の位置とひろがりを知るための惜報を提供してくれる最も重要な検査資料は,現今においては脳血管撮影像であり,脳神経外科医は脳血管撮影像上に描出されている天幕上病巣の位置とひろがりを手術時に患者頭部へあてはめることによって頭蓋骨窓作製位置を設定し,これによって開頭手術の第1歩を踏み出すこととなる.しかし頭部は球体であるため頭皮上からの頭蓋腔内病巣位置の推定が必ずしも容易でない上に,脳血管撮影像は球体内構成体がX線フィルムという平面へ投映された像であるという欠点と問題点がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら