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症例
鼻咽腔内進展をきたした巨大な嫌色素性下垂体腺腫の1例
著者: 代田剛12 牧野宏太郎1 後藤聡1 上野一義1 高村春雄1
所属機関: 1旭川赤十字病院脳神経外科 2旭川医科大学第一病理
ページ範囲:P.699 - P.706
文献購入ページに移動下垂体腺腫が,トルコ鞍内にとどまらず鞍外に進展した場合,White and Warren17)により,その進展方向から次のごとく6分類されている.すなわち,①pharyngeal extension,②hypothalamic extension,③temPoral extension,④invasion of cavernous sinus,⑤posterior subtentorior extension,⑥frontal extensionである.ところで,これらの中には,まれならず遭遇するものから,過去にごく少数例が報告されているにすぎないものまで,それらの頻度は様々である.またこれら鞍外進展と,臨床的見地からの悪性度との関連も,論議の多いところである.
我々は,18歳男子に発生した巨大な下垂体腺腫が,下方は鼻咽腔内に進展し,上方は視床下部を挙上圧迫していたまれな1例を経験したのでここに報告し,あわせて文献的考察を加える.
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