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研究
頭蓋Histiocytosis Xの臨床病理学的検討
著者: 今川健司1 浅井昭1 林誠之1 戸田稲三1 森川篤憲1 野村隆吉1
所属機関: 1国立名古屋病院脳神経外科
ページ範囲:P.747 - P.752
文献購入ページに移動eosinophilic granuloma,Hand-Schüller-Christian氏病,Letterer-Siwe氏病の3疾患は頭蓋骨に骨破壊と破壊部に一致して腫瘤または腫脹をきたす一連の疾患として知られ,1953年Lichtenstein18)がこれら3疾患を包括する名称としてHlstiocytosisXなる語を提唱して以来,広く本名称が用いられている.
本疾患は未だ本態不明な比較的稀な疾患で,その病因や病理学的所見について議論の多いところである.これら3疾患は同一疾患の異なる病相であるという考えが有力ではあるが,臨床症状,経過および予後も一様でなく,病理組織学的にもおのおの特徴がある.われわれは1969年以後6年間に13例の頭蓋骨Histiocytosis Xを経験したので,症例の検討ならびに若干の文献的考察を加え報告する.
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