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症例
Craniolacunia(Lacunar skull,Luckenschadel)—2症例と文献的考察
著者: 重森稔1 本田英一郎1 正島和人1 永山清高2 高城信彦2
所属機関: 1久留米大学脳神経外科 2恩賜財団済生会八幡病院小児科
ページ範囲:P.785 - P.790
文献購入ページに移動Craniolacunia(Lacunar skull,Luckenschadel)は,脊髄髄膜瘤や脳瘤の患者にしばしば生下時より認められ,欧米では髄膜瘤の頻度が高いこともありその原因,臨床的意義などに関してかなりの報告が認められる4,11,13).また,最近ではとくに脊髄髄膜瘤に対して早期手術を考慮する場合,craniolacuniaの有無がその適応の目安の1つになりうるとする報告も認められる12,13).しかしながら,本邦においては注目されることが少なく,その詳細に関する記述はほとんどみられない2,10).
最近われわれは,腰部髄膜瘤,髄膜脳瘤を伴った2例craniolacuniaを経験したので,その特異なレ線像とともに原因,臨床的意義,予後などにつき多少の文献的考察を加えて報告する.
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