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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科4巻9号

1976年09月発行

文献概要

症例

脳底動脈partial fenestrationの1例

著者: 古和田正悦1 高橋睦正2 後藤勝彌2 金子義宏1

所属機関: 1秋田大学外科 2秋田大学放射線科

ページ範囲:P.889 - P.891

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Ⅰ.はじめに
 椎骨動脈造影が普及するにつれて,脳底および椎骨動脈領野の血管性奇形に関する報告が増加しており,その1つに窓形成(Foramentbildung, Inselbildung, Diastematoarteria, window formation, fenestration)があげられる.血管造影で証明された椎骨動脈の頭側および環椎部の窓形成は,本邦でも35例6,13)報告されているが,これに対して脳底動脈の窓形成例は,現在のところ文献的にはわずか6例を数えるにすぎない2,3,10,11)
 窓形成自体は臨床的意義にとぼしいと言っても,椎骨動脈造影を詳細に検討する臨床医の立場では形態的に副次的所見として見出されるべき性質のものである.最近,脳動静脈奇形例の血管造影で,たまたま脳底動脈のpartial fenestrationが証明されたので,若干の文献的考察を行い報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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