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超高齢化社会における脳神経外科医
著者: 中村博彦1
所属機関: 1医療法人医仁会中村記念病院
ページ範囲:P.957 - P.958
文献購入ページに移動今から35年前になりますが,私が脳神経外科医として働きはじめた頃は,70歳以上のくも膜下出血患者さんに急性期で手術を行うと,とんでもないことをすると人非人のように責める方々がいました.現在では,高齢者のくも膜下出血の患者さんにクリッピング手術を行っても,どなたも「手術適応がない」などととがめたりはしないでしょう.患者さんが肉体的に若くなったのと同時に,高齢者に対する麻酔法や術後管理,手術機器や手術技術の進歩により,手術が安全に確実に行えるようになったからです.コイルによる血管内手術が可能であれば,もっと治療に対する抵抗感が少ないはずです.
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