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編集後記 フリーアクセス
著者: 冨永悌二
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ページ範囲:P.1046 - P.1046
文献購入ページに移動もう一度超高齢者の脳神経外科医療に正対すべきであると思う.非高齢者SAHの術後成績を見れば,通常術前重症度グレードの悪化に従って予後不良群は,階段を上るように増えてくる.しかし高齢者群では,はじめからもう1段高い階段を上るように,予後不良群が増えてくる.このはじめからの1段は,縮小の余地があるのか,あるいは高齢者とはそのようなものとして受け入れなければならないのか.いずれ通常の治療の対象の多くが高齢者・超高齢者となってくることを覚悟しなければならない.超高齢者をどこまで手術するかを再考してもよい時期にきていると思う.手前味噌になるが,来年3月に東京で開催される日本脳卒中の外科学会では,80歳代のSAHをどうするかをテーマにシンポジウムを組んだ.ご議論いただければ幸いである.
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