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国際友好関係の推進
著者: 髙倉公朋1
所属機関: 1東京女子医科大学先端生命医科学研究所
ページ範囲:P.1049 - P.1050
文献購入ページに移動考えてみれば,このような時期の国際外交には,政府として相手国の主張にも耳を傾けて,お互いに理解し合った国際友好関係を維持するような心掛けと,永い目で国の将来を真摯に考えて行動をとる外交手腕が問われるところである.実情は,自分が正しいと述べるだけで,いささかの解決策も示さない今日の政治には,ただただ失望するばかりである.私ども,年とった世代は世界大戦の惨めさを身に沁みて知り尽くし,二度と戦争があってはならないと考えているのであるが,現在の政府は,そのような危機感は持ち合わせていないように思われる.領土問題は戦争の引き金になる可能性が高いが,それとともに両国の経済・社会・文化の交流の断絶に直結する問題であり,1日も早く平和に解決することを期待している.私ども脳神経外科医の数は,人口のごく一部を占めるに過ぎないが,良識があり,このような草の根の集団が国際間で次々に築かれていくことが,将来の平和と繁栄につながることであろう.
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