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報告記
第4回国際水頭症髄液疾患学会報告記(2012年10月19~22日)
著者: 石川正恒12
所属機関: 1第4回国際水頭症髄液疾患学会 2音羽病院正常圧水頭症センター
ページ範囲:P.150 - P.151
文献購入ページに移動さて,この国際学会でのメインテーマは髄液の産生・吸収においた.Cushingより百年以上にわたり,われわれは第3循環という学説を当たり前のように信じてきたが,果たして髄液は“循環”しているのか,そして,それ以前に髄液がどこでどれくらい産生され,どこでどれくらい吸収されているのか,という基本的な疑問を解決することなく,シャント手術をすればそれで終わりとしてきた感がある.今回の学会では,髄液の産生・吸収について,わが国の佐藤修東海大学名誉教授およびクロアチア・ザグレブ大学薬理学のMarijan Klarica教授にご講演をいただいた.今回の講演を機に,この根源的な問いに迫る研究が進むことを期待している.わが国の水頭症や頭蓋内圧研究の発展はAnthony Marmarou先生の貢献による所が大きい.今回,Marmarou先生への御礼も含めて,島克司防衛医科大学校名誉教授にMarmarou先生のご功績についてのご講演をいただいた.
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