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扉
脳死判定の検証から
著者: 竹内一夫1
所属機関: 1杏林大学
ページ範囲:P.293 - P.294
文献購入ページに移動 およそ半世紀も前になるが,1967年末にC. Barnardにより世界で初めて心臓の移植手術が行われた.その翌年,わが国でも和田教授によって心臓移植が行われた.その際に臓器の提供者(以下,ドナー)の脳死判定に疑問があり,しかも移植医サイドによる一方的な密室判定であったため,日本国内では医学界からも一般社会からも,脳死移植はしばらく遠ざかってしまった.現在では脳死下で臓器提供の場合に,「移植医はドナーの脳死判定には関与してはならない」という鉄則が世界中で守られている.
その後,紆余曲折の末,わが国でも1997年になってようやく臓器移植法が成立した.そして2012年末までに,200例を超える脳死下での臓器提供が実現した.
その後,紆余曲折の末,わが国でも1997年になってようやく臓器移植法が成立した.そして2012年末までに,200例を超える脳死下での臓器提供が実現した.
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