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症例
開頭術後の生体活性骨ペーストアレルギーの1例
著者: 溝脇卓1 三宅茂1 義本裕次2 松浦喜貴2 秋山創3
所属機関: 1公立豊岡病院脳神経外科 2公立豊岡病院形成外科 3公立豊岡病院皮膚科
ページ範囲:P.323 - P.327
文献購入ページに移動生体活性骨ペーストは,主にリン酸カルシウム系の粉体と水系の硬化液を混練し粘土状あるいはペースト状にして,骨欠損部や骨折部に補塡して使用する自己硬化型の骨補塡材である.形態付与性に優れるため,複雑な形状の骨欠損部に補塡できる.混練・補塡後,水和硬化反応により硬化し,体内で低結晶性の骨類似水酸アパタイトに転化するため,生体活性が高く骨と直接結合する.国内では2000年より市販され,整形外科,形成外科,脳神経外科などで広く使用されている4).
われわれは,生体活性骨ペーストによるアレルギーが原因で,開頭手術後に創部皮膚潰瘍を繰り返した症例を経験したので報告する.
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