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雑誌目次

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科41巻5号

2013年05月発行

雑誌目次

零細企業の生き残り

著者: 藤巻高光

ページ範囲:P.381 - P.382

 2012年11月に行われた日本臨床外科学会で,ドイツの胸部外科医,Gunda Leschber先生の講演を聞く機会があった.Leschber先生は10年前にベルリンのELK Berlin Chest Hospitalの胸部外科部長に40歳そこそこで就任,その後もヨーロッパ胸部外科学会会長を務めるなど,実力派の胸部外科医である.この間,Leschber先生はパイロットの夫との家庭生活と仕事を両立させてきた.今回は,女性医師の働き方に関する講演とパネルディスカッションへの参加のための来日であった.私は,「働く女性医師の夫の会」の主宰者として,このパネルでの発表と司会とを務めさせていただいた.

 ドイツでは女性外科系医師は18.5%であり,ここ5年で3.5%増加し,また医学生の中で女性は60~70%を占めるという.

総説

Failed back syndromeの診断と治療

著者: 岩月幸一

ページ範囲:P.383 - P.391

Ⅰ.はじめに

 腰椎変性疾患による腰痛や下肢痛に対して,一定の保存療法が無効の場合,手術が行われる.正しく診断され,計画通りに手術が行われれば,その成績は良好で安定していると考えられている.近年の脊椎外科においては,MRIなどの撮像法の進歩や低侵襲手術,脊椎内固定器具を用いた脊椎手術(spinal instrumentation)の発展とともに急速に進歩している.特にspinal instrumentationにより骨癒合率の上昇や早期離床が可能となり,脊椎外科におけるここ数十年の進歩はめざましい.この発展とともに脊椎手術,特に固定術が増加し27),その適応範囲も広くなってきている.医療上の大きな福音となっていることは間違いないが,その一方で脊椎手術の成功率にはばらつきがあり64,71),もう元には戻れない術後に,治療困難な疼痛などを残してしまうこともある.

 Failed back syndrome(FBS)は,failed back surgery syndrome(FBSS)ともいわれ,椎間板ヘルニアや脊椎症,腰部脊柱管狭窄症,変性すべり症,分離すべり症など,腰仙部退行性変性疾患由来と考えられる病態に対し手術が選択され,手術後に腰痛,下肢痛,痺れなどの症状が残存または再発した状態として定義され,1951年に命名されている21,47).これは腰椎の手術の実に10~30%,椎間板手術の5~10%,固定手術の5~50%に起こるとされている10,30,40,73).FBSによる痛みは慢性疼痛であり,さまざまな要因が考えられているが,術後の解剖学的変化と使われた内固定器具による影響で病態把握と治療が難しく,脊椎外科における1つの大きな課題となっている.

 想定されている要因として,椎間板ヘルニアの残存,再発による神経根圧迫や,術後関節の動態変化,不安定性,瘢痕組織,抑うつ,不安焦燥,不眠,腰背筋痛などがある.正確にはsyndromeではなくorganic diseaseであるとされている.FBSになりやすい要因として,糖尿病,自己免疫疾患,末梢血管障害などの全身疾患が考えられている.患者は,広範な“重だるい”といった腰痛や,鋭い電撃腰痛を訴えることもある.下肢痛は術前のものとは異なる場合もある.

 FBSの治療は,理学療法,神経根ブロック,経皮的電気刺激,NSAIDsなどの鎮痛薬,抗うつ薬,脊髄電気刺激,髄内,硬膜外モルヒネ投与などがある.

研究

くも膜下出血後の脳血管攣縮に対するcilostazolの効果についての検討

著者: 村橋威夫 ,   上山憲司 ,   原敬二 ,   尾崎充宣 ,   御神本雅亮 ,   中垣裕介 ,   中垣陽一 ,   中村博彦

ページ範囲:P.393 - P.400

Ⅰ.はじめに

 くも膜下出血後の脳血管攣縮は予後を悪化させる重要な因子である.一度脳血管攣縮を生じると,高度な場合には遅発性神経学的虚血症状を呈する.その頻度は約30%で,そのうち10~15%程度は予後不良とされている17,27).現在,症候性脳血管攣縮の発症予防対策として,ドレナージや脳室脳槽灌流を使用した血腫除去,ウロキナーゼなどの抗凝固薬脳槽内投与,塩酸ファスジル投与などが行われている13,29).またtriple H療法の実施や症候性の場合にはballoon angioplastyや薬物の選択的動脈内注入などの治療を施行することもある.

 しかし,このような治療を行ってもなお高度な脳血管攣縮を引き起こし,それが原因で脳梗塞に陥り,永続的な後遺症や致死的な状態につながり得る.脳血管攣縮は単なる血管の攣縮と違い,出血後血管の狭窄まで数日間あり,1~2週間持続することが特徴である.脳血管攣縮に関しては,これまで分子生理学的研究や,動物実験などさまざまな方面からapproachがなされてきたが,未だその病態の全容解明には至っていないのが現状である.

 Cilostazolは,血管平滑筋細胞に存在するphosphodiesterase 3A(PDE3A)を阻害し血管平滑筋を弛緩させる作用をもつ抗血小板薬である.抗血小板薬であるため,当然のことながら血小板活性低下作用を有しているが,そのほかに血管拡張作用1),細胞接着因子の発現抑制24),内皮細胞機能改善8,9)などの多面的な効果を有していると言われている.今回,われわれはcilostazolのこのような多面的な作用に注目し,脳血管攣縮に対する予防効果について臨床像に着目して検討した.

テクニカル・ノート

ローンスターリトラクターシステムTMを使用したSTAの剝離

著者: 目黒俊成 ,   冨田祐介 ,   田邉智之 ,   出井勝 ,   村岡賢一郎 ,   寺田欣矢 ,   廣常信之 ,   西野繁樹

ページ範囲:P.401 - P.405

Ⅰ.はじめに

 脳血行再建術のdonorとして使用する機会が多い浅側頭動脈(superficial temporal artery:STA)の剝離方法については各自さまざまな工夫がなされていると思われるが,当院ではローンスターリトラクターシステムTM(ユフ精器,東京)を用いて術野を展開し剝離することが多い.

 ローンスターリトラクターシステムTMは,フックを有する「エラスティックステイ」という牽引器具と,エラスティックステイを固定する「リトラクターリング」という環状のフレームから構成され,主に肛門外科手術などにおいて肛門管の視野展開に利用される手術機器である.われわれも当院の肛門外科手術での使用を参考にして,本器具を脳神経外科手術に活用するようになった.今回このローンスターリトラクターシステムTMを使用した当院でのSTA剝離手技について報告する.

症例

感染性硬膜下血腫に脳梗塞を併発した1例

著者: 藤井教雄 ,   内藤雄一郎 ,   高梨成彦 ,   上野俊昭 ,   中込忠好

ページ範囲:P.407 - P.413

Ⅰ.はじめに

 硬膜下膿瘍は頭蓋内感染症全体の15~20%を占める疾患である1).近年の画像診断の進歩により早期診断が可能となり,抗生物質の発達に伴ってその予後は改善しているが1),初期治療が遅れると今なお致命的となる疾患である.また,既存の慢性硬膜下血腫に遠隔部から感染が波及して生じる感染性硬膜下血腫(infected subdural hematoma:ISH)は硬膜下膿瘍の亜型であるが,病態は異なり報告も少なく,成人例に限れば本例を含め26例の報告2,4,6-9,11,13,15,17,18,21,22,24)のみであった.今回ISHから脳梗塞を併発した1例を経験したが,渉猟し得る限り他に例はなく,極めて稀と思われたため,文献学的考察を加えて報告する.

ドーナツ型巨大脳動脈瘤に対してコイルトラッピング術を施行した1例

著者: 伊藤嘉朗 ,   加藤徳之 ,   松村明 ,   園部眞

ページ範囲:P.415 - P.420

Ⅰ.はじめに

 巨大脳動脈瘤は予後不良であり,極めて難治性の疾患である7,10).巨大脳動脈瘤はときに血栓化を来し,血流動態により特徴的な形状が報告されている3).その中でも動脈瘤の中心部分が血栓化して周辺部分に血流を認めるタイプを「ドーナツ型」動脈瘤と表現している5,6).ドーナツ型脳動脈瘤は血栓化脳動脈瘤の中でも極めて稀な形状である.これまで,ドーナツ型脳動脈瘤の治療に関する報告はほとんどない.今回われわれはドーナツ型巨大脳動脈瘤に対して,動脈瘤内の血流にのせて動脈瘤壁にマイクロカテーテルを沿わせることでコイルトラッピング術を施行することができた症例を経験した.血栓化脳動脈瘤に対してはflow diverter stentの有効性が報告されており,今後本邦でも使用可能になるものと考えられるが1,8,10),ドーナツ型脳動脈瘤に対しては,マイクロカテーテルの操作性の問題から頭蓋内ステントの使用に関しては注意が必要になると思われたので報告する.

脳梁離断術によりてんかん焦点が顕在化した多発結節を伴う結節性硬化症の1例

著者: 佐藤圭亮 ,   岩崎真樹 ,   植松貢 ,   中里信和 ,   冨永悌二

ページ範囲:P.421 - P.428

Ⅰ.はじめに

 結節性硬化症(tuberous sclerosis)は高頻度にてんかんを合併し,その多くは薬物治療に抵抗性である.しかし,結節が多発している場合はてんかん焦点の同定が困難なため,外科治療が適応できないことも多い.てんかん原性結節の同定にはMRIに加えて,脳磁図(MEG)やFDG-PETなどが用いられるが,特に乳幼児期のてんかんは,全般性の脳波異常や局在所見に乏しいてんかん発作症状を呈する傾向が強く,てんかん焦点の同定は一般に困難である3,9,16)

 今回われわれは,多発結節を伴う結節性硬化症の小児に対して脳梁離断術を行ったところ,てんかん焦点が明らかになり,二期的にてんかん原性結節を切除して発作の寛解を得た1例を経験したので報告する.

後腹膜出血で発症し,経動脈的および経静脈的塞栓術により根治に至ったparaspinal arteriovenous fistulaの1例

著者: 豊嶋敦彦 ,   徳永浩司 ,   眞鍋博明 ,   杉生憲志 ,   平松匡文 ,   伊丹尚多 ,   菱川朋人 ,   伊達勲

ページ範囲:P.429 - P.435

Ⅰ.はじめに

 Paraspinal arteriovenous fistula(AVF)は非常に稀な疾患であり,硬膜内脊髄血管奇形や脊髄硬膜動静脈瘻とは異なり,動静脈シャントの部位は椎体周囲の軟部組織や筋組織,椎間孔,椎体内などの硬膜外に存在する.症状は血管性雑音のみを示すものから,硬膜内への逆流による静脈還流障害や脊髄・神経根の圧迫症状,さらには出血を呈するものまでさまざまである2,6-10,12).今回われわれは,交通外傷後に後腹膜出血で発症し,経動脈的および経静脈的塞栓術を施行したparaspinal AVFの1例を経験したので,文献的考察を含めて報告する.

追悼

平川公義先生のご逝去を悼む

著者: 髙倉公朋

ページ範囲:P.436 - P.437

 東京医科歯科大学名誉教授,平川公義先生は平成24(2012)年12月23日,ご逝去されました.享年78歳で早すぎるご逝去が悔やまれます.平川先生が残されましたご業績を振り返り,追悼文としてまとめ,先生のご霊前に捧げたいと思います.

 平川公義先生は昭和9年8月18日に広島県福山市で誕生されました.父上が福山市で医師として開業されておりましたので,先生は幼い頃より将来は医者となることを決めておられたことと思います.昭和28年4月に東京大学へご入学,34年3月に医学部ご卒業後,東京大学医学部第一外科学教室(主任清水健太郎教授)へご入局になりました.

連載 教訓的症例に学ぶシリーズ

(7)脳動脈瘤頚部クリッピングが困難な椎骨動脈紡錘状動脈瘤の2手術症例から学んだこと

著者: 吉野正紀 ,   中冨浩文 ,   斉藤延人

ページ範囲:P.439 - P.445

Ⅰ.経験症例

1.症例1

 現病歴 71歳女性.1994年に椎骨動脈瘤の破裂によるくも膜下出血にてclippingを施行した.経過は良好であったが,2010年夏頃より進行性の右不全麻痺,構音障害,嚥下障害が出現した.精査の結果,延髄を圧迫する血栓化巨大椎骨動脈瘤を認めたため(Fig.1),治療目的に当院当科を紹介受診した.

 高精細融合3次元画像による術前シミュレーション MRI,MRA,CT,脳血管撮影のデータから高精細融合3次元画像(3DCG)を作製した(Fig.2A, B).3DCG上で左椎骨動脈-後下小脳動脈分岐部(VA-PICA)に約25mmの血栓化動脈瘤を認めた.動脈瘤はbroad neckで,一部PICAにも及んでおり,単純なneck clippingは困難であると判断した.また入院時,既に高度な球麻痺を認めたこと,延髄への圧迫が高度であること,再発症例で高度な癒着が予想されたこと,前脊髄動脈(ASA)が健側VAから分岐していることなどから,治療法としてはtrapping+PICAへの血行再建ではなく,VA proximal clipping+PICA proximal clipping+PICAへの血行再建を選択した.血行再建に際しては,前回の手術で後頭動脈(OA)は消失しており,OA-PICAによる血行再建術は不可能であった.そこで左右のPICA間で吻合術を考慮したが,右PICAのvermian branchは左PICAのvermian branchから分岐しており(Fig.2B),また左tonsilohemispheric branchと右PICAの間が離れていることから(Fig.2B)左右PICA間での吻合は困難であると判断した.そこで橈骨動脈によるグラフト(radial artery graft:RAG)を用いてV3-PICA吻合術+VAとPICAのproximal clippingを予定した.

脳神経血管内治療医に必要な知識

(9)脳・脊髄AVM塞栓術

著者: 泉孝嗣 ,   宮地茂

ページ範囲:P.451 - P.460

Ⅰ.はじめに

 脳動静脈奇形(arteriovenous malformation:AVM)の塞栓術の歴史は長く,最も古くから行われてきている脳血管内治療手技の1つである.AVMの治療は塞栓術以外にも外科的摘出術と定位放射線治療(stereotactic radiosurgery)とがあり,いずれか単独ないしはcombinationで治療が行われている.塞栓術は単独では根治を得ることが難しく,外科的摘出の前処置や定位放射線治療との組み合わせで用いられることが多いが,小さな病変に対しては単独で完全閉塞が得られる機会も少なくない.また,近年では塞栓物質や医療器材の発展に伴い,塞栓術単独でも高い完全閉塞率が報告されているが,本邦では保険上の制約や使用できるデバイスの制限があるため,残念ながら塞栓術の役割は大きくは変化していない.いずれにせよ,症例ごとに塞栓術の位置づけを明確に設定し,その目的に応じた塞栓計画に基づいて治療を実施する必要がある.本稿では脳・脊髄AVMの多角的治療の1つとしての塞栓術について述べる.

報告記

第3回日本ロシア脳神経外科シンポジウム(2012年6月18,19日)

著者: 栗栖薫

ページ範囲:P.447 - P.449

 2012年6月18,19日の2日間にわたり,ロシアシベリアの中心都市,ノボシビルスクにて第3回日本ロシア脳神経外科シンポジウム(The Third Japan-Russia Neurosurgical Symposium)が開催された.今回の会長は,ノボシビルスクにあるNovosibirsk State Research Institute of Circulation Pathologyの脳神経外科のKrivoshapkin教授であった.第1回はサンクトペテルブルグで2008年に,第2回は富士吉田で2010年に開催されている.その詳細は,本誌2011年1月号に,佐々木寿之先生が詳細に報告されている.ロシアのBersnev教授と日本の髙倉公朋名誉教授が中心になり,日本とロシア,両国の友好と医学知識・技術の交流を発展させるために創設された会である.両国で交互に開催しており,ロシア側ではサンクトペテルブルグ,中央シベリアのノボシビルスクと開催され,次々回の第5回はさらに東に移動し,イルクーツクにて2016年に開催予定である.

 ノボシビルスクは中央シベリアの中心都市で,旧ソ連邦時代に,全国から優秀な学生が集められ,森の中に様々な工学,化学,医学などの研究所が点在する科学都市である.中央シベリアにおける交通の要所としても重要な都市である.

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欧文目次

ページ範囲:P.379 - P.379

お知らせ

ページ範囲:P.413 - P.413

お知らせ

ページ範囲:P.420 - P.420

投稿ならびに執筆規定

ページ範囲:P.462 - P.462

投稿および著作財産権譲渡承諾書

ページ範囲:P.463 - P.464

略語および度量衡単位について

ページ範囲:P.465 - P.465

次号予告

ページ範囲:P.467 - P.467

編集後記

著者: 宮本享

ページ範囲:P.468 - P.468

 本号も,岩月幸一先生のfailed back syndromeに関する総説,村橋威夫先生のくも膜下出血後脳血管攣縮に関する研究など,多彩な内容が盛り込まれている.「扉」の中で藤巻高光先生は,「女性医師がそのキャリアを妨げることなく出産できる社会を作っていかなくてはならない」と述べられている.今や医学部生に占める女子の割合はかつてとは比較にならないほど高い.彼女たちはキャリアとプライベートとの両立に際して多様な人生観を持ち,その多様性に柔軟に対応できないようでは否応がなしにわれわれの診療科はdown sizingせざるを得なくなる.そうなれば組織としてのチカラが低下喪失する.藤巻先生のいわれる「零細企業」であるがゆえに,画一的ではない柔らかな対応に活路を求めることが必要になる.

 さて,本誌には多数の症例報告が掲載されている.私は若者にはできるだけ症例報告を書くよう勧めている.多くの医師にとって初めての学会発表や論文執筆の対象はたいてい症例報告であり,症例報告は論文執筆への入門編ともいえる.編者の教室でデータをとってみたところ,専門医を取得する前に英文で症例報告の執筆した経験をもつ者ともたない者との間には,生涯の論文業績には有意な差があった.一方,海外商業出版社が発行する英文雑誌ではimpact factor(IF)を低下させる因子として症例報告を敬遠する傾向がある.この原因の1つは海外商業出版社の従来型戦略にある.その戦略とは購読者(図書館)支払いモデルであり,できるだけ多数の医学誌の委託出版を行い,様々な情報戦略により雑誌のIFを上げて自社の公開プラットフォームのみで公開し,図書館などにパッケージとして販売するというものである.しかし,オープンアクセスの時代を迎えて,このビジネスモデルはすでに曲がり角に来ている.読者の検索行動はすでにGoogle ScholarやPubMed中心になっており,出版社のもつ公開プラットフォームとは限らない.また,投稿数が増えるほど収益があがる著者支払いモデルが台頭してきている.時代の変化と共に,それぞれの医学雑誌はいかなる読者対象をもち,どのような特長をもつべきかを考えていかねば存在意義が薄れてしまう.母国語による症例報告を多く掲載し,若い脳神経外科医の論文作成能力を育むということも,本誌にとっての重要な役割ではないかと考える次第である.

基本情報

Neurological Surgery 脳神経外科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1251

印刷版ISSN 0301-2603

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