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雑誌目次

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科42巻1号

2014年01月発行

雑誌目次

てんかんと野球

著者: 堀智勝

ページ範囲:P.3 - P.4

 昨秋,2020年の東京でのオリンピック開催が決定した.東京での開催は1964年以来56年ぶりのことである.前回の落選を苦い経験として,今回は真摯に誘致活動を行った結果,開催地として選ばれたことは本当に喜ばしい.1964年の東京オリンピックでは,女子バレーの金メダル獲得など強烈な印象が残っており,私は当時20歳(大学3年生)で東京大学準硬式野球部員として練習に明け暮れていた時期だったが,サッカーの試合のチケットを得たために実際のオリンピックを見聞することができた.果たして6年後に自分が生きているかも甚だ疑問であり,さらに観戦することができるのかわからないが,現在の不景気な社会情勢に活が入り,確固たる目標ができたことで,日本にとって画期的な慶事であることは間違いない.6年後には脳神経外科はどのような状態になっているのか不明であるが,日本脳神経外科学会にとっても,このオリンピック開催が追い風になってくれれば良いと願っている.残念ながら野球とソフトボールは開催種目から外されて,レスリングが決定したが,これは予想されたことである.しかし,WBCや高校野球大会,大学野球,プロ野球など野球は日本に深く定着した人気スポーツであることは間違いない.脳神経外科と野球の関係ではHarvey CushingがYale大学で野球選手(キャプテン)として活躍したことは有名である.日本でも東京医科大学の伊東 洋学長,慶應義塾大学の塩原隆造先生など,野球の名手は枚挙に暇がないほどである.また,全国脳神経外科野球大会は定着した恒例の行事となっており,日本の脳神経外科にとってはレスリングよりも野球との関連性のほうが強い.私は下手の横好きで,中学校の後半から健康のために野球を始めた.受験で高校3年の時は休止したが,大学に入ってから硬式野球部に入ろうかなと思った.しかし,医学部で硬式を続けるのは大変ということで,準硬式野球部に高校の同級生2人と入部した.今でも野球部の先輩,後輩などが私の外来に来てくれているし,野球部に入ったおかげで健康な体を得,スキーで左足の骨折の手術を受けた以外には現在まで無傷で働くことができている.

 私は鳥取大学に助教授として3年,教授として14年の計17年5カ月奉職した.その契機も野球が絡んでいる.鳥取大学に赴任したのは1981年1月であるが,当時の鳥取大学の教授は佐野圭司教授(Fig.1)の2年先輩で第一外科出身の斉藤義一教授であった.助教授の喜種善典先生が亡くなられ,斉藤教授から佐野教授に東大の若い人を助教授で出してほしいという要望があり,佐野教授は斉藤教授が野球好きであることから,当時医局対抗野球などで頑張っていた私に白羽の矢を立てられ,「どうだい鳥取に行ってみないか」とのお誘いを受けた.鳥取と言えば,米子東高校が当時度々甲子園に出ていたので,米子という地名を知っていたぐらいで,まったく縁のない土地であったが,東京で生まれ育って田舎のない私にとって,地方で働いてみるのも人生にとって良いことではないかと考えた.妻に相談したところ,「貴方が行くのなら付いて行きます」という返事をもらい,佐野教授に「鳥取に行かせてください」とお願いして話がトントン拍子に進んで赴任した次第である.

総説

非側頭葉てんかんの外科治療

著者: 三國信啓

ページ範囲:P.5 - P.17

Ⅰ.はじめに

 本稿では側頭葉てんかん以外のてんかんに対する外科治療について,臨床上重要なポイントをまとめた.日本脳神経外科学会専門医は,てんかんを含めた「対象になる疾患に対して,予防や診断,救急治療,手術および非手術的治療,あるいはリハビリテーションにおいて,総合的かつ専門的知識と診療技術を持ち,必要に応じて他の専門医への転送判断も的確に行える能力を備えることが必要」とされる.てんかんの外科治療は発作を消失させる,あるいは緩和させる,という目的のほかに,精神的身体的負担を軽減させ,社会生活を改善させる,という重要な目的がある.そのため,てんかん外科の位置づけは単科での治療ではなく,神経内科,小児科,精神科,リハビリテーション科,看護師や社会福祉士を含んだ包括的医療の中にある.精神の変容,小児期の脳・身体発達,成人になってからの脳機能にてんかんが及ぼす影響を知ることは術者の責任と言える.

 てんかん(epilepsy)とは「種々の成因によってもたらされる慢性脳疾患であり,大脳ニューロンの過剰な発射に由来する反復性てんかん発作を主徴とし,種々の臨床症状ならびに検査所見を呈する」と定義されている(WHO, 1973).また,疾患単位としての「てんかん」の考え方以外に「脳の疾患であり,発作をもたらす持続的な病的傾向とこれに起因する神経生物的,認知・心理・社会的な影響を特徴とし,発作が少なくとも1回は生じている」多様な疾患の集まりと定義することが提案されている(Fisher, 2005).

 てんかんの頻度は人口の0.4~1%と推定され,うち約30%が薬剤難治性(適切な抗てんかん薬2~3種類以上の単剤あるいは多剤併用で,かつ十分量で2年以上治療しても日常生活に支障を来す発作が月平均1回以上,1年以上続く状態をさす)である.ただし,そのすべてが手術適応というわけではない.つまり,てんかんは機能的疾患であり,外科治療の適応および目的は,医療側の診断の正確さ・病態の自然歴・治療方法選択の合理性を確認し,さらに患者側の機能・合併する疾患・抗てんかん薬の副作用を総合的に判断した上で,発作が生活の質に及ぼす影響を慎重に検討して手術適応が最終決定される.

研究

脊髄・馬尾疾患における排尿障害についての検討(第1報)―尿流測定検査の再現性

著者: 倉石慶太 ,   花北順哉 ,   高橋敏行 ,   渡邊水樹 ,   上坂十四夫 ,   本多文昭 ,   南学 ,   上野学

ページ範囲:P.19 - P.26

Ⅰ.はじめに

 脊髄外科医にとって下部尿路障害は見逃してはならない病態ではあるが,日常診療では簡単な問診しか行われないことが多い.急性馬尾障害を呈する大きな腰椎椎間板ヘルニアにおいて排尿障害を認めることはよく知られているが6,9,10),緩徐進行型の腰部脊柱管狭窄症や頚椎疾患では膀胱直腸障害としてどのような病態を示すのかについては未だ不明な点が多い18).現在までに脊椎脊髄,馬尾疾患に対して膀胱内圧測定や尿道括約筋筋電図を用いた検討は報告されており2,4,5,12,14,16),さまざまな病態が明らかになりつつあるが,これらはスクリーニングとして行うには侵襲的である.われわれは脊椎脊髄疾患の術前後の排尿スクリーニングとして残尿測定に加えて尿流測定検査(uroflowmetry:UFM)を施行している.UFMは排尿機能の動的な状態を客観的に評価できる有用な検査である.泌尿器科ではさまざまな病態の確定診断としてではなく,膀胱内圧測定や尿道括約筋筋電図などの侵襲的検査を行う前段階として行われることが多い11).大きな利点は侵襲の少なさである.現在までに脊椎脊髄疾患症例におけるUFMの報告は少ない7,17).理由として立位で疼痛を伴うことが多い脊椎脊髄疾患症例において再現性が乏しいのではないかということが考えられる4).今回,脊椎脊髄疾患症例の排尿スクリーニングにUFMが有効かどうかを検証するために,脊椎脊髄疾患症例におけるUFMの再現性を最大尿流率,曲線形を用いて評価した.

中枢神経悪性腫瘍への放射線照射に伴う悪心・嘔吐に対するグラニセトロンの効果

著者: 山崎文之 ,   渡邊陽祐 ,   野坂亮 ,   権丈雅浩 ,   中村和洋 ,   高安武志 ,   齋藤太一 ,   富永篤 ,   杉山一彦 ,   来栖薫

ページ範囲:P.27 - P.34

Ⅰ.はじめに

 放射線治療は,脳腫瘍を含めた癌の治療において非常に重要な地位を占める.放射線治療により悪心・嘔吐を来すことは以前から報告されているよく知られた事象であり12,17),照射部位,1回線量,総線量,線量率,分割回数,照射体積,照射部位などの放射線治療因子,さらに患者体位,放射線治療前や治療中の併用治療,患者の全身状態に影響される3).悪心・嘔吐が十分に制御できないと患者のquality of life(QOL)は低下するが5,14,18),放射線治療による悪心・嘔吐は,化学療法によるものと比べて発現頻度が低く,重篤度も低いことから,実態よりも過小評価されやすく2,16),放射線嘔吐症に対する症状緩和治療は十分には行われていない可能性があることが報告されている2)

 前向き観察研究での,脳腫瘍に対する放射線治療による悪心・嘔吐の発現頻度は40.4~45%と報告され,American Society of Clinical Oncology(ASCO)やMultinational Association of Supportive Care in Cancer(MASCC),European Society for Medical Oncology(ESMO)のガイドラインでは脳または脳脊髄照射はlow riskに分類され,その悪心・嘔吐の発現頻度は30~59%とされている4,11).これまで本邦では,これらの患者に対してステロイドや濃グリセリン・果糖注射液の投与がなされてきたが,2011年12月に放射線照射時に発生する悪心・嘔吐に対しても5-HT3受容体拮抗型制吐剤のグラニセトロンの使用が認可されたため,本邦も海外のガイドラインと同様に制吐剤が使用可能な状態になった4,11).しかし,添付文書中の効能・効果に関連する使用上の注意には「放射線照射に伴う消化器症状に対し使用する場合は,強い悪心,嘔吐が生じる全身照射や上腹部照射等に限り使用すること」とされている.脳または脳脊髄放射線照射はときに強い嘔吐症状が出現し得るため,「全身照射や上腹部照射等」の“等”に当てはまるとも考えられるが,脳または脳脊髄放射線照射に対する5-HT3受容体拮抗型制吐剤の効果を検討した報告は極めて少なく11),臨床上の有用性は明確にされていない.そこでわれわれは,2011年12月以降に当科にて脳または脳脊髄放射線照射を行い,悪心・嘔吐を来した患者に対して,グラニセトロンを使用して効果を検討し,文献的考察を加えて報告する.

症例

左椎骨動脈後下小脳動脈分岐部の未破裂脳動脈瘤に対し対側後頭下開頭にてクリッピングを行った1例

著者: 前田一史 ,   田中俊也 ,   宮園正之 ,   松尾吉紘 ,   徳永聡 ,   長岡慎太郎 ,   上坂十四夫 ,   伊飼美明 ,   宇野淳二 ,   魏秀復

ページ範囲:P.35 - P.40

Ⅰ.はじめに

 椎骨動脈後下小脳動脈分岐部動脈瘤(vertebral artery-posterior inferior cerebellar artery aneurysm:VA-PICA動脈瘤)に対する手術アプローチは動脈瘤の位置,高さなどによりさまざまな方法がある.今回われわれは,VAが正中より対側へ偏位している症例の左VA-PICA動脈瘤に対し,反対側の右後頭下アプローチでクリッピングし得た症例を経験した.本例類似の症例報告は少なく,文献的考察を加えて報告する.

奇形性血管から発生したと思われる破裂前下小脳動脈末梢部動脈瘤の1例

著者: 引地堅太郎 ,   石川達哉 ,   師井淳太 ,   宮田元

ページ範囲:P.41 - P.46

Ⅰ.はじめに

 前下小脳動脈(anterior inferior cerebellar artery:AICA)末梢部動脈瘤は全動脈瘤中0.03~0.1%7,9)と極めて稀で,このため治療方法のevidenceに乏しく,病態についても明らかにされていない.今回われわれはdistal AICAに生じた紡錘状動脈瘤に対して外科的治療を行い,病理所見にて奇形性血管のcomponentを認めた1例を経験したため,文献的考察を踏まえ報告する.

STAのinterposition graftを用いたSTA-ACAバイパスおよびendovascular trappingを行った前大脳動脈解離によるくも膜下出血の1例

著者: 大川将和 ,   安部洋 ,   岩朝光利 ,   野中将 ,   東登志夫 ,   井上亨

ページ範囲:P.47 - P.52

Ⅰ.はじめに

 近年,非外傷性頭蓋内動脈解離の報告は増加しており脳卒中の原因として広く認知されてきている.その中で前大脳動脈解離の報告は比較的稀であり,治療方針や手術方法についても確立されていない.特に前大脳動脈(anterior cerebral artery:ACA)の灌流領域が脳梗塞に至っていない場合には血行再建も必要となり,治療がより複雑になると思われる.

 われわれはACA A2部の解離性動脈瘤破裂によるくも膜下出血の1例を経験し,外科手術と血管内治療による複合的治療を行ったので報告する.

外科的手術単独で治療し得た海綿静脈洞部洞外硬膜動静脈瘻の1例

著者: 乾登史孝 ,   奥野修三 ,   橋本宏之 ,   藤本憲太

ページ範囲:P.53 - P.57

Ⅰ.はじめに

 頭蓋内硬膜動静脈瘻に対する治療においては,近年の血管内治療の発達とともに外科的手術の対象となる症例は減少している.その中でも海綿静脈洞に発生する硬膜動静脈瘻に対しては,ほとんどの症例が血管内治療単独で治療されているのが現状である.しかし,前頭蓋底硬膜動静脈瘻に代表されるように,外科的手術による硬膜内流入部での流出静脈遮断により根治し得る動静脈瘻も存在する.今回,われわれは海綿静脈洞外壁にシャント形成を認め,直接,浅中大脳静脈に逆流し,蝶形骨縁近傍に静脈瘤を合併したhigh flow typeの硬膜動静脈瘻に対して,外科的手術単独で病変の消失を認めた症例を経験した.これまでに,海綿静脈洞における本例同様の灌流形式を示した硬膜動静脈瘻に対して,外科的手術単独で治療し得た例は,われわれが過去の報告を渉猟し得た限りではほとんどなく,若干の文献的考察を加えて報告する.

連載 教訓的症例に学ぶシリーズ

閉塞した橈骨動脈バイパスグラフトに間接的な側副血行の発達を認め治療完遂に至った海綿静脈洞部巨大内頚動脈瘤の1例

著者: 徳永浩司 ,   菱川朋人 ,   杉生憲志 ,   伊達勲

ページ範囲:P.59 - P.64

Ⅰ.経験症例

1.症例

 症例は60歳代の女性で,右眼瞼下垂,右眼球運動障害で発症し,前医のMRIで右海綿静脈洞部巨大内頚動脈瘤を指摘された.その時点では患者がそれ以上の精査加療を希望せず経過観察となったが,半年後に右顔面のしびれを伴うようになり当科に紹介となった.神経学的には右側の動眼神経,外転神経の麻痺および右三叉神経第1,2枝領域の感覚異常を認めた.右内頚動脈造影にて上記の動脈瘤を確認した(Fig.1).右総頚動脈圧迫下での左総頚動脈造影,椎骨動脈造影では右内頚動脈領域への側副血行を認めなかった.右内頚動脈のバルーン閉塞テスト(balloon occlusion test:BOT)を施行したところ,数分で意識障害,左片麻痺が出現したため予定していた閉塞中のSPECT検査を行うことなく遮断を解除した.当時の治療方針に従って,まずは橈骨動脈グラフトを用いたhigh flow bypassを行い,2日後にコイルによるinternal trappingを行う二期的治療を計画した10)

脊椎脊髄手術に必要な基本的知識

(5)腰椎除圧術(狭窄症/ヘルニア)

著者: 高橋敏行 ,   花北順哉

ページ範囲:P.65 - P.77

Ⅰ.はじめに

 腰部脊柱管狭窄症や腰椎椎間板ヘルニアに代表される腰椎変性疾患は,加齢に伴う退行変性を基盤としており,腰下肢痛や下肢機能障害,間欠性跛行のため日常生活や社会活動に支障を来す頻度の高い疾患である.高齢化社会を背景に,疾患認識の高まりと画像診断の進歩と拡充により,一般診療でも腰椎変性疾患に遭遇する機会はますます増加している.一方,他覚的身体所見に乏しく,非典型的な臨床症状を呈するもの,画像診断上,高度な異常所見があっても無症候性病変も稀ではないこと,時として非腰椎変性疾患と類似症状を呈するなど,確定診断が困難な場合も多く,安易な診察や対応は厳に慎まなければならない.

 治療方針に関してEBMに基づくデータは少ないが,自然経過は必ずしも不良ではなく,薬物療法やブロック治療などに反応する症例も多いため,非重症例では保存的治療を優先させ,その選択肢と内容を充実させる必要がある.神経障害が顕著な例や保存的治療が奏効しない例では,外科治療を考慮する.しかしながら,手術適応に悩む境界領域の症例も多く,患者の要望や社会的背景に照らし合わせ決定しているのが現状である.

 腰椎変性疾患をよく認識し,その診断,治療方法を十分理解することは,脊髄脊椎疾患を扱う脳神経外科医にとって大変重要であり,診療の基軸ともなる.昨今の診療事情では,手術が不要であれば,その根拠や将来予測を説明する必要があり,一方,手術加療にて不備が生じれば,有害事象や成績不良の責任を負う可能性が高く,手術適応の決定や術式選択には,より高度で専門的な見識や経験が要求される.また,単に腰椎除圧術といっても,低侵襲手術を含め手術手技や手術器具などが多様化しており,各手術法を整理し,それぞれの利点欠点をよく把握した上で,十分患者に説明し,手術に臨む姿勢が大切である.本稿では腰椎変性疾患に対する後方除圧術の各種方法とその特徴,手技におけるポイントおよび特徴,注意点について概説する.

脳神経外科をとりまく医療・社会環境

柔道事故にみる繰り返し脳損傷

著者: 藤原一枝

ページ範囲:P.79 - P.85

Ⅰ.はじめに

 中学・高校生の学校柔道による死亡事故が29年間(1983~2011年度)に118例あり,死因に占める重症頭部外傷の割合が極めて高いという実態がある22).その主たる急性硬膜下血腫は,加速損傷によって架橋静脈に亀裂や切断が起こることで多く発症する.初心者に事故が多く,投げ技が危険であることは周知で,受傷時の技・受傷後の経過の報告は多い14,22,23)

 しかし,事故が起こるまでの詳細な経過や背景に関して言えば,脳神経外科医が個別に経験する柔道事故数は少なく,頭部外傷データバンクに登録された資料ではスポーツ事故の分析は困難であること,および個人情報保護の観点から,未着手の分野であった2).中学生の授業に武道が必修化され,重症でない外傷で脳神経外科外来を受診する人の数も増えることが予想され,脳神経外科医の日常診療の観点で,事故予防につながる注意点がないかどうかを検討した.

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欧文目次

ページ範囲:P.1 - P.1

お知らせ

ページ範囲:P.34 - P.34

お知らせ

ページ範囲:P.46 - P.46

「読者からの手紙」募集

ページ範囲:P.52 - P.52

ご案内 第33回The Mt.Fuji Workshop on CVD

ページ範囲:P.57 - P.57

代表幹事 小笠原邦昭(岩手医科大学)

主  題 脳卒中における脳循環代謝画像のすべて:初心者からエキスパートまで

開 催 地 ホテルメトロポリタン盛岡ニューウィング

     〒020-0033 岩手県盛岡市盛岡駅前北通2-27(TEL 019-625-1211)

投稿ならびに執筆規定

ページ範囲:P.88 - P.88

投稿および著作財産権譲渡承諾書

ページ範囲:P.89 - P.90

略語および度量衡単位について

ページ範囲:P.91 - P.91

次号予告

ページ範囲:P.93 - P.93

編集後記

著者: 高安正和

ページ範囲:P.94 - P.94

 みなさん,明けましておめでとうございます.新年1月号をお届けします.

 さて最近,巷では総合診療医が注目され,某テレビ局の「総合診療医ドクターG」が好評である.また,国のレベルでは日本専門医制評価・認定機構において,既存の18の基本領域学会専門医に加えて,新たに総合診療専門医の創設が議論されている.このように医療分野では細分化し過ぎた医療の反省から逆に統合の動きがみられる.その1つと言えるかもしれないが,私の施設において,脊椎脊髄センターが開設されて1年が経過した.これは脳神経外科,整形外科,痛みセンターなどの複数の診療科の脊椎脊髄チームが連携して,脊椎脊髄疾患の診療にあたるものである.また,日本専門医制評価・認定機構が主導し,2017年以降に施行される新たな専門医制度の2階建て領域のサブスペシャル領域専門医では,日本脊椎脊髄病学会と日本脊髄外科学会の脊椎脊髄専門医が統合される方向で進んでおり,私も作業部会の一員として議論に参加している.このように医療分野の統合への動きが今年は大いに注目される.

基本情報

Neurological Surgery 脳神経外科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1251

印刷版ISSN 0301-2603

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