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目は口ほどに物を言う
著者: 隈部俊宏1
所属機関: 1北里大学医学部脳神経外科
ページ範囲:P.95 - P.96
文献購入ページに移動赤ちゃんと相対すると,必ずわれわれの目の奥をのぞき込むようにしっかりと目線を合わせる.われわれの考えていることは,彼らはおそらく一瞬にして感じ取っているはずだ.それを表現する方法は少なく,泣いている,笑っている,という程度にしかわれわれには理解できない.しかし,子供が何にもわかっていないというのはまったくの嘘だ.さまざまな処置がどう行われるか,きちんとわかっているし,どこで痛みが加えられるのか,理解している.それを説明すると,しっかりと我慢するか,その瞬間だけ,泣く.どんなに苦しいことを,何回行っていても,子供達は目線を外さない.目の奥をのぞき込む.
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