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症例
頭蓋内原発solitary fibrous tumorの2例:
著者: 菊池麻美1 藤田俊之12 高橋祐一1 横佐古卓1 吉村知香1 赤川浩之12 藤林真理子3 久保長生1 恩田英明4 糟谷英俊12
所属機関: 1東京女子医科大学東医療センター脳神経外科 2東京女子医科大学統合医科学研究所 3東京女子医科大学病院病理診断科 4甲府脳神経外科病院脳神経外科
ページ範囲:P.641 - P.648
文献購入ページに移動2007年に改訂された中枢神経系腫瘍のWHO分類では,頭蓋内原発の孤立性線維性腫瘍(solitary fibrous tumor:SFT)はmesenchymal, non-meningothelial tumoursに属し,その記述は発生部位,病理組織学的特徴などに限られる.Hemangiopericytoma(HPC)に関しては,硬膜に付着し再発や中枢神経系以外への転移がある腫瘍として,別項を設け詳述されている8).
一方,2002年の骨軟部腫瘍のWHO分類では,fibroblastic/myofibroblastic tumoursの中のintermediate(rarely metastasizing)の項にsolitary fibrous tumour and haemangiopericytomaとして記載され,SFTとHPCの境界が不明瞭となり,HPCはSFTの亜系とみなされた6).2013年の骨軟部腫瘍の新WHO分類では,HPCはSFTの項に同義語として挙げられているのみで,目次から消えている7).
2013年,Nature Genetics誌にSFT(HPCを含む)の遺伝子変異に関する2編の論文が掲載された4,9).彼らは,SFTの全エキソームの塩基配列を解読して,nerve growth factor-inducible A binding protein 2(
今回われわれは,Robinsonら9)が用いたのと同様の
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