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新専門医研修制度を前に思うこと
著者: 吉野篤緒1
所属機関: 1日本大学医学部脳神経外科学系神経外科学分野
ページ範囲:P.183 - P.184
文献購入ページに移動 今,新制度である「専門研修プログラム」の申請準備をしている.そんな時に思いつくままに本稿を書かせていただいている.
かなり以前の話であり,覚えている方がどれほどいるであろうか.小泉政権が「構造改革」の名の下に医療政策を方向づけ,2002年,2004年と診療報酬のマイナス改定が行われ,さらに2006年には3.16%のマイナス改定が決定された.気がつくと9年も前のことである.当時勤務していた大学附属病院では,経営刷新委員会なるものに属していたが,この年の病院の医療収益が,ものの見事に前年度に比べマイナス3%となった.官のやることは恐ろしいと思った.3%とは数億円である.企業や個人病院であれば,数年続けば倒産である.さらに2006年度の診療報酬改定において,看護師の配置基準に「7対1」入院基本料が創設されたことも重なり,大変な時期であった.この時に,われわれの責務には,診療・教育・研究の3本柱に“経営(経済)”が加わったと自覚した.
かなり以前の話であり,覚えている方がどれほどいるであろうか.小泉政権が「構造改革」の名の下に医療政策を方向づけ,2002年,2004年と診療報酬のマイナス改定が行われ,さらに2006年には3.16%のマイナス改定が決定された.気がつくと9年も前のことである.当時勤務していた大学附属病院では,経営刷新委員会なるものに属していたが,この年の病院の医療収益が,ものの見事に前年度に比べマイナス3%となった.官のやることは恐ろしいと思った.3%とは数億円である.企業や個人病院であれば,数年続けば倒産である.さらに2006年度の診療報酬改定において,看護師の配置基準に「7対1」入院基本料が創設されたことも重なり,大変な時期であった.この時に,われわれの責務には,診療・教育・研究の3本柱に“経営(経済)”が加わったと自覚した.
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