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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科44巻4号

2016年04月発行

文献概要

臨床留学のすすめ

トロントへの臨床留学の経験から学んだこと—的確なdecision makingができるspine surgeonを目指して

著者: 栃木悟1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学附属柏病院脳神経外科

ページ範囲:P.331 - P.334

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1.はじめに
 留学は国内・海外,基礎研究・臨床研修を問わず,たとえどのような形であれ,数多くの未知の経験を積むことができる非常に有意義なものです.私のトロントでの留学生活は,習慣・宗教的背景の異なる世界各国・地域から集まった人々とのコミュニケーションを通じて,脳神経外科医としての研鑽を含め,多くのことを学んだ貴重な人生経験でした(写真1).
 臨床留学の主目的は,手術を含めた臨床技術の習得です.しかし,同時に見聞を広めて己を知ることも重要と考えます.これまでと異なる技術を学ぶことのみならず,伝え聞いていた海外で行われている医療の実情を知り,さらに海外から母国を眺めることにより自身を振り返ることができました.ただ技術を学びたい,研究をしたいというのであれば,国内にも十分に希望を満たしてくれる施設があると思いますが,海外留学は言語,習慣,価値観を異にする地で長期間にわたり生活するという,国内留学では体験できない大きなメリットがあると考えます.実際に海外生活を経験するまで,こうしたことはまったく想像できないものでした.「臨床留学するのは英語が得意でないから…」という理由のみで躊躇されている若手の先生方にとって,少しでも参考になればと思い筆をとりました.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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