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編集後記 フリーアクセス
著者: 若林俊彦
所属機関:
ページ範囲:P.378 - P.378
文献購入ページに移動さて,本号は年度始めを飾るに相応しい力作揃いである.坂本好昭先生の「頭蓋骨縫合早期癒合症の治療法と手術時期について」は,地道な努力を重ねられた先駆者の一途な想いが込められた大作である.貴重な術中写真とともに各種治療法のポイントが記され,その内容の奥深さは読者を圧倒する.脳腫瘍手術に関する連載では柴原一陽先生の「第四脳室腫瘍に対する開頭術」が掲載されている.術中体位,皮膚切開,術中顕微鏡操作中の神経血管局所解剖の確認など,基本と応用が詳述されており,頭蓋底外科手術の熟練者ならではの解説である.森下登史先生の「ロボットスーツを用いたニューロリハビリテーション」は,豊富な経験と膨大な資料を基に,本領域の現状とHALを用いた治療法がわかりやすく解説されている.さらに,研究や症例報告も多数掲載され,若手脳神経外科医の意欲的な報告が目白押しである.特に,医学部6年生が共同執筆した症例報告は,学生の真摯な態度が論文に込められており,心を打つ.彼らが,将来脳神経外科医として活躍してくれることを祈念している.
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