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亜急性期の血腫増大により手術を要した軽症急性硬膜下血腫の特徴
著者: 赤松洋祐12 佐々木徹3 金森政之4 鈴木晋介1 上之原広司1 冨永悌二4
所属機関: 1独立行政法人国立病院機構仙台医療センター脳神経外科 2一般財団法人広南会広南病院血管内脳神経外科 3米沢市立病院脳神経外科 4東北大学大学院医学系研究科神経外科学分野
ページ範囲:P.771 - P.779
文献購入ページに移動軽症頭部外傷例では,頭蓋内出血を伴っていても多くは外科治療を必要とせず,良好な予後が期待できるが,約4%の症例でdelayed neurological deterioration(DND)を来すことが知られており,その発症時期のほとんどは24時間以内であると報告されている2,6).しかし,当初手術介入を要さなかった急性硬膜下血腫症例において,DNDが発症する急性期ではなく遅発性に血腫が増大し,血腫除去術を要した症例を当院にて稀ならず経験する.そこで本研究では,当初内科的治療が行われた軽症頭部外傷の急性硬膜下血腫症例において,遅発性血腫増大に伴って手術介入を要した症例群と,内科的治療のみで悪化なく治療し得た症例群について,臨床像と放射線画像所見を比較検討した.加えて,軽症頭部外傷による急性硬膜下血腫症例において,遅発性血腫増大に伴って手術介入を要する危険因子について検討した.
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