文献詳細
文献概要
扉
人工知能と脳神経外科
著者: 岩立康男1
所属機関: 1千葉大学大学院医学研究院脳神経外科
ページ範囲:P.3 - P.4
文献購入ページに移動このような時代背景の中で,AIがさらに深化し,医学的に応用されるようになった場合に,脳神経外科診療がどのように変化するか考えてみよう.まず,正の側面としては,画像診断にAIが導入されれば標準化された正確で均一な診断が可能になりそうだ.これは手術にも応用され,術前画像をディープラーニングで学んだAIが,術野のモニター画面を常に解析して,目的構造物へより安全かつ正確に誘導してくれるようになる.さらに完全なロボットサージェリーも可能になるであろうか? また,もう1つの可能性はデータマイニングの深化であり,種々の情報を統合した大きなデータベースを作成することによって,これまで長期間にわたる大規模なrandomized controlled trial(RCT)でしか得られなかったエビデンスを,より層別化した形で簡便に得ることが可能になると期待される.
掲載誌情報