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読者からの手紙
慢性硬膜下血腫術前評価にDiffusion画像を含む頭部MRI検査は必要かもしれない
著者: 林祐一1 藤岡裕士2
所属機関: 1岐阜大学大学院医学系研究科神経内科・老年学分野 2国立病院機構関門医療センター脳神経外科
ページ範囲:P.448 - P.449
文献購入ページに移動頭部CT検査を行った場合,慢性硬膜下血腫を指摘することは比較的容易で,画像所見に診断医の注意が集中しがちです.患者の症状や神経所見のすべてが血腫によるものかどうかの判断は,やや経験が必要かもしれません.一方,CJDは,頭部CT検査で診断することが困難な疾患で,CT所見からはまずCJDの合併の有無を指摘することは不可能です.逆に,CJDを疑わせる急速進行性の認知症や,その他の神経症状がある場合には,診断のため,頭部MRI diffusion画像(DWI)を選択します.しかし,一般医のCJDの遭遇率は低く,「CJDの疑いをもつ」こと自体が難しいかもしれません.プリオン2016東京宣言2)では,世界中の多くの人にプリオン病を知ってもらうことを重要項目の1つとして掲げており,治療研究や国際共同研究と並行して,プリオン病になじみのない医療者にも広く疾患の知識の共有が必要といえます.
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