文献詳細
文献概要
連載 臨床研究の知識update
(3)臨床研究法の概要
著者: 佐藤典宏1
所属機関: 1北海道大学病院臨床研究開発センター
ページ範囲:P.481 - P.489
文献購入ページに移動Ⅰ.はじめに
臨床研究法(以下,本法)が平成30年(2018年)4月1日より施行された.本稿作成時は施行後半年が経過しているが,現時点では本法に基づいた臨床研究が実施されている様子は覗えず,多くの関係者が「手探り」「様子見」の状況にある.そもそも本法は,いわゆる「ディオバン問題」などの臨床研究に関する不適正事案を契機に制定されたものである.不祥事の反省から新たなルールを定めることはあるべき姿であるが,本法には残念ながらさまざまな問題点も存在する.しかし,法律として施行されている以上,臨床研究を実施する者はこれを遵守しなければならない.本誌の読者は脳神経外科医であり,大部分が臨床研究を実施する立場であると想定される.そのため本稿は,本法と関連規定の内容について,研究者が知っておくべき点を中心に実際の条文を交えつつ概説し,膨大かつ難解な本法の理解の一助となることを目的とする.
臨床研究法(以下,本法)が平成30年(2018年)4月1日より施行された.本稿作成時は施行後半年が経過しているが,現時点では本法に基づいた臨床研究が実施されている様子は覗えず,多くの関係者が「手探り」「様子見」の状況にある.そもそも本法は,いわゆる「ディオバン問題」などの臨床研究に関する不適正事案を契機に制定されたものである.不祥事の反省から新たなルールを定めることはあるべき姿であるが,本法には残念ながらさまざまな問題点も存在する.しかし,法律として施行されている以上,臨床研究を実施する者はこれを遵守しなければならない.本誌の読者は脳神経外科医であり,大部分が臨床研究を実施する立場であると想定される.そのため本稿は,本法と関連規定の内容について,研究者が知っておくべき点を中心に実際の条文を交えつつ概説し,膨大かつ難解な本法の理解の一助となることを目的とする.
参考文献
1) 厚生労働省:臨床研究法について. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000163417.html
2) 厚生労働省:研究に関する指針について. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hokabunya/kenkyujigyou/i-kenkyu/index.html
掲載誌情報