文献詳細
文献概要
--------------------
編集後記 フリーアクセス
著者: 𠮷田一成
所属機関:
ページ範囲:P.592 - P.592
文献購入ページに移動平成の時代,脳神経外科は多様化が進んだ.血管内治療や神経内視鏡手術が普及し,一部の同じ疾患に対する治療法が多様化した.最近ではexoscopeが登場し,従来のmicrosurgeryに取って代わる可能性をも秘めている.本号でもさまざまな疾患が取り上げられている.寺岡先生が「扉」で触れておられるように,地域医療・介護の在り方も超高齢化時代に対応するように変わりつつある.日本の脳神経外科医は,手術や血管内治療など外科的治療にのみ専念することはできず,幅広く脳神経疾患の患者の診療を行っている.平成の時代に,日本専門医機構による専門医制度の改革があった.脳神経外科の専門医制度は,それほど大きな影響は受けなかったが,この時代に脳神経血管内治療や神経内視鏡手術などのsubspecialtyの専門医制度が確立されていき,今後もさまざまなsubspecialtyの専門医制度,技術認定制度が増えるものと思われる.脳神経外科自体が専門性の高い診療科であるが,その中でもより高度な専門性を必要とする時代になった.
掲載誌情報