文献詳細
文献概要
書評
—Sagar Dugani, Jeffrey E. Alfonsi, Anne M. R. Agur, Arthur F. Dalley:編,前田恵理子:監訳—診断力が高まる—解剖×画像所見×身体診察マスターブック
著者: 志水太郎1
所属機関: 1獨協医科大学・総合診療医学
ページ範囲:P.189 - P.189
文献購入ページに移動●基礎と臨床をつなぐ素晴らしい着眼点の本
この本は「ありそうでなかった」画期的な視点の本であり,基礎と臨床をつないでくれる有意義な書籍と思います.4人の編者のうち,クリニカルフェローが2人という(カナダ,米国)チーム編成が,北米大陸の教育層の厚さを物語ります.また,NEJMのClinical Problem SolvingでおなじみのJoseph Loscalzo先生(Harvard/Brighamチーム)も参画して書かれた臨床解剖の本です.原著のサブタイトルはフィジカルと画像のintegrationということで,邦題もその本質を見事に翻訳された「解剖×画像所見×身体診察」となっています.
本書は,核となるChapter 1「臨床での統合的アプローチ」,そしてそれに続くChapter 2からの各論からなります.それぞれの各論の章は基礎医学というよりはむしろ,より臨床的な事項がメインになった構成であり,そこに画像所見と解剖図譜がバランスよく配置されていて,臨床画像には慣れない低学年の学生でもスムーズな形で画像の読み方について解剖を基礎として学ぶことができる構成と思います.各論の章は,症例を基にしながら,「初期評価」「器官系の概要」「症例集」という3段構成になっていて,スムーズに基礎→臨床の学習に入っていくことができます.
この本は「ありそうでなかった」画期的な視点の本であり,基礎と臨床をつないでくれる有意義な書籍と思います.4人の編者のうち,クリニカルフェローが2人という(カナダ,米国)チーム編成が,北米大陸の教育層の厚さを物語ります.また,NEJMのClinical Problem SolvingでおなじみのJoseph Loscalzo先生(Harvard/Brighamチーム)も参画して書かれた臨床解剖の本です.原著のサブタイトルはフィジカルと画像のintegrationということで,邦題もその本質を見事に翻訳された「解剖×画像所見×身体診察」となっています.
本書は,核となるChapter 1「臨床での統合的アプローチ」,そしてそれに続くChapter 2からの各論からなります.それぞれの各論の章は基礎医学というよりはむしろ,より臨床的な事項がメインになった構成であり,そこに画像所見と解剖図譜がバランスよく配置されていて,臨床画像には慣れない低学年の学生でもスムーズな形で画像の読み方について解剖を基礎として学ぶことができる構成と思います.各論の章は,症例を基にしながら,「初期評価」「器官系の概要」「症例集」という3段構成になっていて,スムーズに基礎→臨床の学習に入っていくことができます.
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