文献詳細
文献概要
特集 脳動脈瘤—Q & Aで学ぶ開頭術,血管内治療のコツと使い分け
Editorial
著者: 吉村紳一1
所属機関: 1兵庫医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.7 - P.7
文献購入ページに移動 脳動脈瘤に対する治療は,血管内治療の進歩により大きな変貌を遂げようとしています.破裂脳動脈瘤においては,ランダム化比較試験ISATでコイル塞栓術の外科的治療に対する優位性が示されてから広く普及しました.一方,未破裂脳動脈瘤においては,ステント併用コイル塞栓術やフローダイバーター留置術が施行可能となったことで適応が一気に拡大し,治療数が急速に増加しています.
しかしながら,現在も脳動脈瘤治療の半数近くを開頭術が占めており,最新デバイスを用いた血管内治療をもってしても開頭術に優位性がある症例が相当数あることに留意すべきです.特に,動脈瘤自体から重要な分枝のある症例などは血管内治療がさらに発展しても,外科的治療のよい適応として残ることが予想されます.したがって,血管内治療だけでなく外科的治療の技術を磨くことは,脳動脈瘤治療を安全に行うために重要です.
しかしながら,現在も脳動脈瘤治療の半数近くを開頭術が占めており,最新デバイスを用いた血管内治療をもってしても開頭術に優位性がある症例が相当数あることに留意すべきです.特に,動脈瘤自体から重要な分枝のある症例などは血管内治療がさらに発展しても,外科的治療のよい適応として残ることが予想されます.したがって,血管内治療だけでなく外科的治療の技術を磨くことは,脳動脈瘤治療を安全に行うために重要です.
掲載誌情報