Neurological Surgery 脳神経外科49巻1号

2021年01月発行

特集 脳動脈瘤—Q ＆ Aで学ぶ開頭術，血管内治療のコツと使い分け Ⅱ脳動脈瘤に対する外科的手術のコツ

シルビウス裂と大脳半球間裂を無血で開けるコツは？

著者： 松川東俊¹ 吉村紳一¹

所属機関： ¹兵庫医科大学脳神経外科

ページ範囲：P.41 - P.50

Point
・経シルビウス裂アプローチや経大脳半球間裂アプローチは基本的アプローチである．
・いずれのアプローチも無血で行うためにはいくつかのコツがある．
・開頭およびアプローチ，いずれにおいても適切な止血が重要である．
・アプローチ中は弱すぎず，強すぎない牽引を常に意識する．
・手術顕微鏡の拡大倍率（弱拡・強拡）を必要に応じて使い分ける．

参考文献

1）Imada Y, et al：Morphological pattern and classification of the superficial middle cerebral vein by cadaver dissections：an embryological viewpoint. Neurol Med Chir（Tokyo）59：264-270, 2019

2）谷川緑野，他：Distal transsylvian approachの変法としてのanterior temporal approach—脳底動脈先端部動脈瘤に対して．脳卒中の外科26：259-264，1998

3）上山博康：Anterior interhemispheric approachのための微小外科解剖．山本勇夫（編）：顕微鏡下手術のための脳神経外科解剖Ⅲ—脳槽，脳裂と脳溝．にゅうろん社，東京，1991

4）安井信之，他：前交通動脈瘤に対する新しい手術アプローチ—Basal interhemispheric approach. Neurol Med Chir（Tokyo）27：756-761，1987

5）伊藤善太郎，安井信之：Microsuregery of Cerebral Aneurysms；Atlas．西村書店，新潟，1985