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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科5巻1号

1977年01月発行

文献概要

総説

神経因性膀胱—特に脳膀胱を中心として

著者: 宮崎一興1

所属機関: 1神奈川県総合リハビリテーションセンター泌尿科部

ページ範囲:P.7 - P.14

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はじめに
 神経因性膀胱neurogenic bladderという診断は排尿に関係のある体性神経,自律神経が器質的変化を生じたため,蓄尿および排尿の生理機構に何らかの異常をきたしたものの総称である.その神経の障害は,糖尿病,梅毒,Neuro-Behcet's syndromeのように,系統的な神経変性に基づくもの,頭部外傷や脳出血のように主として脳神経にその原因が求められるもの,脊髄の外傷,腫瘍のごとく,脊髄の横断麻痺によるもの,さらに骨盤神経損傷のような末梢神経障害に基づくものと原因は様々であるが,なかでも脳神経に基づくものを脳膀胱brain bladder,脊髄神経障害によるものを脊髄膀胱cord bladderと呼んでいる.
 脳膀胱と脊髄膀胱とでは一見臨床症状には相似点があることが多いが,そのよって来る原因には相違点があり,治療に至っては脳膀胱の方がはるかに複雑で,脊髄膀胱と同じ考え方では治療成績が上がりにくい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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