文献詳細
文献概要
診断セミナー
Wallenberg症候群
著者: 塚越廣1
所属機関: 1信州大学第3内科
ページ範囲:P.21 - P.27
文献購入ページに移動Wallenberg症候群とは
Wallenberg症候群とは一側延髄外側部の病変により,特有の神経症状を示す一群の病気を言う.その主要な神経症状は嘔気,嘔吐,めまい,病巣と同側の顔面半分の温度覚および痛覚障害,Horner症候群,嚥下障害,言語障害,上下肢の小脳症状,病巣と反対側の体半分の温度覚および痛覚障害である.
本症候群は脳動脈硬化,糖尿病,梅毒などに関係ある血栓,変形性頸椎症,頭蓋底陥入症などの頸椎異常,変形に伴う血流障害,心内膜炎,心臓弁膜症などに基づく塞栓により脳血管発作として生ずることが多い.脳血管障害としては大脳の血管障害に比較して,年齢の若い方に多く,予後がよいという特徴がある.一方脳腫瘍,延髄空洞症,多発性硬化症などが,延髄外側部の病巣を生じて本症候群を起こすことがあり,種々の異なる原因によって,特異な神経症状の組み合わせを呈するので,症候群と呼ばれている.
Wallenberg症候群とは一側延髄外側部の病変により,特有の神経症状を示す一群の病気を言う.その主要な神経症状は嘔気,嘔吐,めまい,病巣と同側の顔面半分の温度覚および痛覚障害,Horner症候群,嚥下障害,言語障害,上下肢の小脳症状,病巣と反対側の体半分の温度覚および痛覚障害である.
本症候群は脳動脈硬化,糖尿病,梅毒などに関係ある血栓,変形性頸椎症,頭蓋底陥入症などの頸椎異常,変形に伴う血流障害,心内膜炎,心臓弁膜症などに基づく塞栓により脳血管発作として生ずることが多い.脳血管障害としては大脳の血管障害に比較して,年齢の若い方に多く,予後がよいという特徴がある.一方脳腫瘍,延髄空洞症,多発性硬化症などが,延髄外側部の病巣を生じて本症候群を起こすことがあり,種々の異なる原因によって,特異な神経症状の組み合わせを呈するので,症候群と呼ばれている.
掲載誌情報