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研究
下垂体およびその近傍腫瘍の内分泌学的検討(第9報)—髄液中PRL濃度について
著者: 松村茂次郎1 森信太郎1 吉本尚規1 大田正博1 魚住徹1 滝本昇2 渡部優2 最上平太郎2 宮井潔3 大西利夫4 熊原雄一4
所属機関: 1広島大学脳神経外科 2大阪大学脳神経外科 3大阪大学中央臨床検査科 4大阪大学第4内科
ページ範囲:P.1057 - P.1063
文献購入ページに移動radioimmunoassayを用いた下垂体ホルモンの測定と視床下部ホルモンの臨床応用は間脳下垂体疾患の診断,病態の解明に飛躍的な進歩をもたらした.我々も1972年2月に下垂体およびその近傍腫瘍症例に対する下垂体ホルモン測定を中心とした内分泌学的検討を開始して以来,これまでに得られた知見を順次報告1,2)してきた.
しかし,これまでに我々が行った検討をも含めて従来の報告は主に血中の下垂体ホルモン濃度を測定して得られたものであり,頭蓋内の主要なcomponentのひとつである脳脊髄液に含まれる下垂体ホルモンに関する知見は数少なく,その臨床的意義も明らかにされていない.
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