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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科5巻12号

1977年11月発行

文献概要

手術手技

外傷性てんかんの手術

著者: 大本堯史1

所属機関: 1岡山大学脳神経外科

ページ範囲:P.1215 - P.1223

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Ⅰ.はじめに
 外傷性てんかんは閉鎖性頭部外傷の1-5%程度3,4,13)に発生するといわれているごとく,決してまれではない.頭部の開放性損傷の場合にはさらにてんかん発生率は高いが,開放性損傷の救急処置として日常行っているdebridement,異物除去,感染予防,さらに陥凹骨折のさいの硬膜あるいは頭蓋骨形成などの処置はいずれも最大の目的は外傷性てんかんの予防にあるといっても過言ではない.
 外傷性てんかんに対する外科的療法は1886年Horsleyにより行われた皮質瘢痕切除術に端を発する中これはまた,後にモントリオール学派により受け継がれ,てんかんに対する皮質焦点切除術へと発展した歴史の中でも,重大な意義をもつ業績である.Jacksonらにより述べられているごとく,てんかん発作がてんかん焦点に基づくものであれば,この焦点を完全に除去することが根治的治療につながるであろう.しかし,たとえ明らかな皮質焦点を見出しえても,手術による脱落症状が強く予想される場合には直接脳にメスを加えることができないところに外科的療法のジレンマがある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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