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研究
脳神経外科領域におけるGlucocorticoid投与法の検討(第3報)—Betamethasone 8mg投与後の血中cortisol濃度の推移について
著者: 吉本尚規1 森信太郎1 松村茂次郎1 大田正博1 梶原四郎1 沖修一1 日比野弘道1 石川進1 魚住徹1 松本圭史2
所属機関: 1広島大学脳神経外科 2大阪大学癌研究施設腫瘍代謝部門
ページ範囲:P.1247 - P.1251
文献購入ページに移動脳神経外科実地臨床上,脳浮腫の予防治療に用いられる大量のglucocorticoidの作用機序15)およびその効果発現の時期9),持続時間についてはいまだに十分な解明がなされておらず,各臨床医が脳浮腫の発生する状況に応じて経験的に投与しているのが現状である.
我々はglucocorticoidの脳浮腫に対する最も有効で副作用の少ない投与法,投与量の確立を目指しており,現在まで第1報にglucocorticoid投与下にmajor neurological surgeryを受けた患者における手術前後の下垂体ホルモン分泌能の変化6)を,第2報にヒト静脈内に投与されたhydrocortisoneの髄液内への移行濃度を経時的に測定し報告した17).
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