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はてしない進歩のささえ
著者: 岩淵隆1
所属機関: 1弘前大学脳神経外科
ページ範囲:P.1309 - P.1310
文献購入ページに移動脳神経外科には何となく進歩の可能性に乏しいような嘆きを耳にしたこともあったように思うが,そのあとの変革の何と目覚しいことであったろうか.19世紀末のある有名な物理学者の言に,物理学は19世紀で完成した.今後は今までの教科書の復習に終わるであろう,というのがあるそうであるが,20世紀に入ってからこそ,驚天動地の進歩がもたらされたのと軌を一にするものがある.もちろん悪性腫瘍の治療となると,結果的には20年前とあまり変わっていないかも知れないが,試みられつつある方法の数と,模索の域を脱しつつあるその構成とを見れば昔日の比ではない.
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